内容説明
21世紀末。弱小な外惑星連合はついに地球に宣戦を布告。同時に連合軍の奇襲攻撃が始まった。そしていま、火星の有人加速鉄道M‐RR‐19も連合軍の攻撃を受けつつあった。鉄道を愛する陽気な航空宇宙軍パイロットの決死の反撃を描いて87年の星雲賞に輝いた表題作ほか、不運な元航宙艦艦長が、タイタンの濃密な大気の中を飛ぶパイロットとして再生する「タイタン航空隊」、大敗北を喫した護衛艦隊の中でただ一艦、孤独な戦いに臨む特設砲艦の姿を描く「土砂降り戦隊」など、太陽系各所に展開する外惑星動乱時の航空宇宙軍の熾烈な戦い7篇を収録。
目次
火星鉄道(マーシャン・レイルロード)一九
ドン亀野郎ども(タートル・ギャング)
水星遊撃隊(マーキュリー・スカウト)
小惑星急行(アステロイド・エクスプレス)
タイタン航空隊(フライング・タイタンズ)
土砂降り戦隊
ソクラテスの孤独(ロンリー・ソクラテス)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジロリン
11
再読…止まらない「航空宇宙軍史」リピート読みw 嵌る人は嵌るシリーズです。宇宙空間での戦闘を描く短編集。だが、華々しくミサイルを打ち合ったり、レーザー砲を発射したりといった戦闘描写は皆無。そーゆーのを期待するとがっくりします。敵艦の軌道を計算・推測したり、自艦の推進剤(燃料)の心配をしたり…が"戦闘"の殆ど全てw 各編に英語の副題がつけられているのですが、「タイタン航空隊」の"フライング・タイタンズ"をみて"フライング・タイガース"を思い出し、ニヤリとする位のミリヲタじゃないと、ちょっとツラいかもw2016/04/03
azuno
2
購入してからずっと未読で本棚に差してあった。二刷で1995年発行だからもしかしたら27年?作者も初読みだと思う。とにかくハードSFで理系の方が図面弾きながら書いた本だなという印象。とっつきにくかったのか?しかしおもしろかった。どうやら航空宇宙軍史という連作もの8冊シリーズの五巻目にあたるらしい。冒頭の表題作と後3作がお気に入り。2021/11/03
roxy001960
1
この淡々とした中にちょっとしたユーモアのある雰囲気がとてもいいです。また読み返したくなる。2017/07/27
Daisuke Percussion
1
航空宇宙軍史の新刊を読みたいがために、しっかりと予習。 じっくりとした宇宙空間でのやりとり・・・ 決して派手ではないけれど、雰囲気がいいなぁ・・・ 最近SFしか読んでない気もする。2016/05/06
びぎR
1
出版順に読むために再読。やっぱりおもしろい。最初に読んだのがこれでよかった。『カリスト―開戦前夜―』や『惑星CB-8越冬隊』が最初だったらあとは読まなかったかも…2012/07/08