感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
翔亀
45
航空宇宙軍史ものの初期作品集。山岳小説「単独者行」で好きになりこの作家の作品を遡っていて、本質は"地学作家"だと前に書いたけど、ここには登山とか地学は登場しない。よくある銀河戦争ものだ。しかし唐突だが「たったひとつの冴えたやりかた」を思い出してしまった。犠牲精神とか少女が登場するということではなく、何物にも代え難い宇宙への純粋な夢、命をも賭けられる高貴な夢が、カチガチのハードSFの中に浮かび上がってくる。その夢は、大航海時代の船長、探検時代の探検家、そしてヒマラヤ未踏峰時代の登山家と同じ種類のものなのだ。2015/08/15
亮人
18
《航空宇宙軍史》の中短篇集。太陽系内の警察&救難機能を司りつつ太陽系外の探査を行っている時代から、第一次外惑星動乱、動乱後の太陽系外惑星での任務の時代まで、未来史として断片的な歴史が語られるのが熱い。リアルな宇宙戦闘の描写を見せつつ、宇宙開闢の残滓に人間の精神を融合させたり、理系ハードSFと文系SF精神世界が見事に一体化している!!2015/06/12
ジロリン
16
最近シリーズが再開されたというニュースを聞いて、何となく再読。リアルな宇宙空間の描写が、たまらなくハードSFなシリーズ。敵宇宙船の軌道前方に爆雷を投射して、高速で降り注ぐ破片で攻撃する、という戦闘方法のシリアスさ!…なのに何とも言えないロマンがあるところが、このシリーズのもうひとつの魅力。物語を作る前に、設定日時の太陽系各惑星の位置を計算してから書き始めるという話を聞いて、その理系マインドに腰を抜かしたw(著者は大阪大学土木工学科卒だそうです)2016/03/15
みずけろ
3
面白い。航空宇宙軍史のいろんな時代と場面を切り取った短編集だけど、どれも本当に面白い。SFって科学を追及するんじゃなくてロマンを追求するものなんだよね。他の作品も読まなきゃ~!2015/09/10
ぱたけ
2
20数年ぶりの再読。文字が小さくて辛い笑。2017/09/28