ハヤカワ文庫
魔法の眼鏡

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  • サイズ 文庫判/ページ数 301p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150203603
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

ジョンとダニーの兄弟は骨董店で古い眼鏡を手にいれた。眼鏡をかけてみると―なんと窓の向こうに見知らぬ森が!そこはゴブリンが駆け回り、ヘニー・ペニー人が木の葉に乗って飛び回る世界だった。森に迷いこみ、ゴブリンに襲われた兄弟を助けてくれたのはミスター・ディーナーという、ドーナツ中毒の変わったおじさん。彼の魔法の力を借りねば、元の世界に帰れないらしいのだが!?奇想天外なコミカル・ファンタジイ。

著者等紹介

ブレイロック,ジェイムズ・P.[ブレイロック,ジェイムズP.][Blaylock,James P.]
1950年カリフォルニア州生まれ、同州在住。創作活動を続けるかたわら、チャップマン大学で創作講座の講師を務める。趣味は日曜大工で、アンティーク家具のファン。1970年代後半からSF雑誌に短篇を発表しはじめ、1982年に処女長篇The Elfin Shipを発表した。1986年『ホムンクルス』でフィリップ・K・ディック記念賞、短篇「ペーパー・ドラゴン」、「十三の幻影」で、それぞれ1986年、1997年に世界幻想文学大賞を受賞している。本国アメリカでの評価は高く、日本でもその独特の筆致にファンが多い

中村融[ナカムラトオル]
1960年生、1984年中央大学法学部卒、英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

117
兄弟二人が魔法の眼鏡をかけたことによって、不思議な世界に入っていくお話。ブラッドベリの作品と似た雰囲気。小さな町の秋が訪れて、不思議なことが始まる最初の部分はブラッドベリの影響が強い。異世界に行ってからのプロットは作者の独壇場で、自分の一部がコブリンに変わってしまったミスター・ディーナーの描き方は面白い。この人はドーナツが大好きな一風変わった大人だ。ディーナーがおかしくなってしまった理由を知る頃にはすっかり物語の中に没入していた。雰囲気のある文章、巧みなプロットが素晴らしく、忘れられたファンタジーの佳作。2016/04/25

topo

5
怪しい骨董店で手に入れた古い眼鏡をかけると現れたのは別世界。登場人物の相関関係、別世界にいる理由に心抉られる。別世界から脱出すべく奮闘する兄弟の冒険がコミカルに描かれているけど、実は重いテーマに胸に迫る物がある。 精神世界を例えたような本作だけど美味しそうな物が沢山出てきて困った。 パンケーキ、ローストビーフ、ドーナツ…。 特にドーナツの吸引力!思わずドーナツを買いに走ったほど。 これから読む人はぜひドーナツをお手元に。クリスピークリームドーナツのグレーズドやミスドのハニーディップが最適かと思われます。2021/01/14

すけきよ

4
個人的な感想としては、新刊で買わなくてもよかったかなぁ。ただ、嫌なことがあると自分の負の感情を切り離していって、どんどん人間が崩壊していくミスター・ディーナーの様は痛くてよろしい。つやぴかのドーナツがかなり美味しそう。2004/04/05

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