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ハヤカワ文庫
最終定理

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  • サイズ 文庫判/ページ数 553p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150118945
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

フェルマーの最終定理と超知性をもつ異星人をめぐる物語。巨匠クラーク、最後の長篇。

内容説明

コロンボの大学に通う青年、ランジット・スーブラマニアンの熱烈な興味の対象は数学だった。なかでも夢中だったのはフェルマーの最終定理で、彼はその新たなる証明方法を日々追究していた。いっぽう宇宙の彼方では、超知性をもつ異星人たちが強力な破壊兵器を生み出す人類を憂い、地球へと艦隊を発進させていた…。巨匠アーサー・C.クラークが、フレデリック・ポールとともに自身の愛するものすべてを詰め込んだ遺作。

著者等紹介

小野田和子[オノダカズコ]
青山学院大学文学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぜんこう

23
原書刊行時、アーサー・C・クラーク90歳、フレデリック・ポール88歳、超高齢共著です。 今のままの地球だったら異星人がみると、核兵器を持って人類同士殺戮し惑星を破壊する危険な生命体とみて「滅菌」されてしまう・・・というような警鐘の話でもあるけど、あまりハードSFっぽくなく主人公一家の物語でもあるし、最後は意外だけど何かいい終わり方でした。2015/09/14

roughfractus02

8
作者とF・ポールの共作である本書は、フェルマーの最終定理をワイルズとは違うアプローチで解いたスリランカ人を主人公に、彼の周りで頻発する紛争による放射線の放出を察知して危険な人類を殲滅しようと接近する地球外生命体の描写が皇后続く。その間技術は主人公を情報生命体としてアップロードするまでになる。最終定理の扱いが粗雑で、これまでのアイデアの総動員したような物語だが、フェルマーが最終定理をディオファントス『算術』の余白に書き込んだように、作者たちもこの物語の余白に「人間とは何か?」と書き込んでいるように思える。2023/10/04

えも

7
クラークの遺作。フェルマー予想やそれ以外の予想について、もう少し書き込んだ方が良かったかな。コンタクト物としても、あっさりしている感あり。共著だからなのかな?2013/07/13

newborn

5
読後、期待していた流れと大いに違いを感じたのではないでしょうか。宇宙人が人間を滅ぼしにやってきたと思ったら、あっさりの解決。グランド・ギャラクティックス(だっけ?)なるその活動目的を人間の思考観念では分析できないほどの高次知的生命体たちは、いつのまにか人間に銀河系の王座(?)を明け渡す最後のオチ。ストーリーは壮大なのに、描写は微小。逆に「主人公=小さな存在」に大量の文が割り振られていて、本当にこんな大きな世界観が必要だったのだろうかと感じでしまう。かといって不快ではなく、面白かった2014/08/11

権現

5
アーサー・C・クラークの遺作。昔ながらのクラシックなSFに、自らも高齢者となったクラーク氏が描く登場人物の人生が重みを持って語りかけてくる物語。SFというジャンルには含まれるものの、あまり派手な未来的演出はなく、メインテーマは数学者である主人公を取り巻くいたって人間的な世界観。それに対して異星人とのコンタクトというイベントを設けることで、今の世界を客観的に捉えさせる試みを読者に提供している。淡々とした作品なので好みはわかれそうだが、巨匠の作品だけあって読み通させる魅力があるのも確か。2014/05/13

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