ハヤカワ文庫
輝くもの天より墜ち

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  • サイズ 文庫判/ページ数 586p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784150116231
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

翼をもつ美しい妖精のような種族が住む銀河辺境の惑星ダミエム。連邦行政官のコーリーとその夫で副行政官のキップ、医師バラムの三人は、ダミエム人を保護するため、その星に駐在していた。そこへ“殺された星”のもたらす壮麗な光を見物しようと観光客がやってくるが…オーロラのような光の到来とともに起こる思いもよらぬ事件とは?『たったひとつの冴えたやりかた』で言及されていたファン待望の物語、ついに登場。

著者等紹介

浅倉久志[アサクラヒサシ]
1930年生、1950年大阪外国語大学卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ふりや

17
ティプトリーが残した2篇の長編作品のうち、唯一邦訳されているのがこの作品。これは素晴らしい傑作!今まで読んだ作品の中では『たったひとつの冴えたやりかた』が一番好きだったのですが、この作品はそのハードルを越えてきました。著者の短編は難解なものも多いですが、本作は徹底して明快なエンタメ路線。妖精のような種族が住む惑星ダミエム、ダミエムの行政官たちと観光客。一夜のうちに彼らを巡って起こる事件を描いたミステリ風SF。ラストに向けてどんどん盛り上がる展開、入念な伏線の回収、クライマックスの描写には思わず涙しました。2021/01/14

星落秋風五丈原

17
滅んだ星のかけらが通過するのを見にやってきたそれぞれ一癖ありそうな観光客とそれを迎える星側の管理官。宇宙版コージーミステリ。ティプトリージュニアにとってはとことん老いというのは罰であり忌むべきものなのか。2020/07/03

三平

13
舞台はかつてマフィアによる住民の虐殺があった惑星ダミエム。連邦の保護の下、平穏を取り戻した星が12人の旅行者の来訪を機に暗い影が忍び寄っていく…。SFだがかなりサスペンスの部分が大きく、悪人は一体誰か、最悪の危機を脱する為にどうすればいいのかとハラハラドキドキの展開が続く。ティプトリーらしく、SF設定先行ではなくしっかり“物語”として面白い。そして、改めて思ったのがキュートな登場人物を書くのが本当にうまい。リニックスの健気さ、おませな少年パオの活躍に感情移入しながら楽しめた。2015/05/04

記憶喪失した男

12
超新星爆発が起こるのを見物する場面での物語。小さな技巧はたくさん凝らされている。2016/04/28

12
最後まで読んだあと、改めてタイトルの意味を考えると戦慄が走ります。最初から最後まで不気味な不安感を抱かせるストーリーですが、サスペンスフルな展開で、この先いったいどうなっちゃうの?!とぐいぐい引っ張られます。登場人物の死の場面は著者の最期と重なって見えてしまい、切なくなりました。2014/07/14

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