ハヤカワ文庫<br> クリプトノミコン〈1〉チューリング

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ハヤカワ文庫
クリプトノミコン〈1〉チューリング

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  • サイズ 文庫判/ページ数 471p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150113988
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

第二次大戦前夜、プリンストン大学に学ぶ青年ローレンスは、数学への興味を同じくする英国人留学生チューリングと出会う。やがて彼らは、戦争の帰趨を左右する暗号戦の最前線で戦うことに…それから半世紀、ローレンスの孫ランディもネット技術者として暗号に関わっていた。彼は大戦との因縁深いある策謀に巻きこまれていくが!?暗号をめぐり、二つの時代―第二次大戦中と現代で展開される情報戦を描く冒険SF大作。ローカス賞受賞。

著者等紹介

中原尚哉[ナカハラナオヤ]
1964年生、1987年東京都立大学人文学部英米文学科卒、英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

94
暗号解読の話なので、もっとわくわくするかと思ったのだけど、乗りきれない。訳も上等ではない感じがする。巻末の解説で『重力の虹』に匹敵するくらいの大作と言うのは、言い過ぎではないかなと思う。あと三巻あるので、途中で化けることを期待して二巻へ。2016/06/02

NAO

56
第二次世界大戦中に情報合戦で活躍したアメリカ・イギリス・ドイツの数学者たちの話と、その孫世代の話がリンクしながら進んでいく。複数の話が同時進行して進んでいくという形態はもうかなり読みなれているはずなのに、なぜかとても読みにくい。読む手があまり進まないのは、この半世紀ほども離れた二つの話の関連性が薄いためだろうか。ことが大きく動き始めたら面白くなってくるかもしれないと、もう少し頑張って読むことにする。2018/02/28

Pustota

4
第二次世界大戦と現代、交互に物語が進む。同じ土地、血の繋がりのある登場人物、そして暗号という共通のテーマがありながらも、二つの時代がどのように関わるのかはまだ全く見えてこない。作品自体が暗号めいている。じれったくもわくわくする。全四巻、じっくり読もう。2022/03/28

やすお

4
コンピュータが好きな私なので、暗号や数学、コンピュータそのものが出てくるだけで楽しめた。物語は現代と第二次世界大戦が並行して進む。第二次世界大戦時代では、もちろんチューリング博士が登場する。子供や孫は現代パートで登場する。過去と現代が微妙なリンクをしつつ、どちらも通信の暗号や解読に関わっており、冒険小説のようでハラハラドキドキする。さて、本作は4作品で1つの大長編だ。第1作でこれから回収される伏線がたっぷりとちりばめられているように思えた。題材が暗号なだけに最後にはどのように謎が解かれるのか楽しみである。2016/09/04

roughfractus02

3
ランダム世界でパターンを見出すには、直感を構造化する経験を積む必要がある。この場合経験は従来の時系列と因果関係で整除されず、パターンの類似、相似、相同の相関データを表す。第二次大戦時の主人公とチューリングの出会いと相関するのはネット技術者である孫世代の50年後だが、この計算機科学小説は、2つの世界を時系列で関係づけではならないと禁じるように並列的に進み、読者の時系列化した経験にトライアンドエラーを課して経験を別様に作り直すかのようだ。本書を「冒険」小説と呼ぶ理由は経験を因果から相関へシフトするからだろう。2018/07/25

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