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ハヤカワ文庫
フリーウェア

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  • サイズ 文庫判/ページ数 479p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150113933
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

時は2053年。地球では、知性をもち、身体の形態を自由に変える能力を具えた人工生命体モールディが、市民権を得て、人間と共存している。サンタクルーズのモーテルで働くモニクも、この新しい種族のひとり。ところがある日、彼女はモールディ好きの変態に誘拐されてしまった!しかもこの事件は、人間とモールディの関係を揺るがすとんでもない大騒動に発展していくことに…『ソフトウェア』にはじまるシリーズ第三弾。

著者等紹介

大森望[オオモリノゾミ]
1961年生、1983年京都大学文学部文学科卒、英米文学研究科・翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

催涙雨

53
相変わらず良くも悪くも非常にカオスな作風。ただ、後半まで比較的まともなストーリー展開が続くので極端な読みづらさのようなものはなくなっている。でも結局、終盤に差し掛かるにつれてだんだんわけがわからなくなっていく。ラッカーの作品が生む混乱はイーガンなどのハードSFにありがちな難解さに起因するものとは性質が違う。常人には想像しえないガジェットとシナリオが絡み合って押し寄せてくる凄味に圧倒されるのだ。それでいて物語自体には破綻がない。突飛な内容ではあるものの、本筋は丁寧に書かれていることがうかがえる。2020/06/08

マウリツィウス

16
ルーディ・ラッカー《フリーウェア》は新規的方法論ではなく科学古典における様式追求を徹底化させることで《脱ポストモダニズム原則》を果たす。すなわちシェイクスピア理論を崩壊させたのではなく形式面で引用/参照。間テクスト作用により生じた無矛盾性を施すこの作品の思想的/論理学的プロセスはカオスを形成することで無尽蔵に発生する《謎》を探求継続させた。《遺産》を的確かつ正確に利用することでの崩壊論はモダニズム的であり「ポスト」分類されない。この秀逸作の含有課題とはラッカーSFにおける諸事項を再度言及、究極領域に求む。2013/06/30

roughfractus02

6
サイバー法学者L・レッシグはIT社会の階層を機階層/コード層/コンテンツ層に分け、ITの導入とその知識によって極端な格差が形成されるとした。が、この区別は中世教養7学科に似てトップダウン的な区別だ。前作でそんなIT文明さえ崩壊させた作者は、プラスチックの体を持つ人工生命を主役とし、エイリアンの暗号を復号するプログラムをその肉体に走らせ、宇宙線となった彼らを地球くまなく旅させて、2次元時空の多世界思考を導入する。作者は彼らフリーウェアによって物語と時間を貫く線状性を分断し、意味ある言葉をオノマトペに替える。2018/10/09

k16

2
20140310読了。 以前にも増してエロ度あがってる。 モールディ誘拐からラスト近辺のガードル復調とかってすごい展開。 ストーリー云々ではなく、エッと思わせる展開が好き。2014/03/10

サスケ

1
昔読んだ本

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