ハヤカワ文庫<br> 太陽の王と月の妖獣〈下〉

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ハヤカワ文庫
太陽の王と月の妖獣〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 409p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784150112998
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

警戒心が強かった海の妖獣は、気だてのいいマリー=ジョゼフにようやく心をひらくようになった。やがてマリー=ジョゼフは、海の妖獣が高度の知性をもっていることに気づく。だが、不死の霊薬になるといわれる妖獣は、まもなく開かれるルイ14世の即位50周年記念の祝宴の料理に供されることになっていた!マリー=ジョゼフは、妖獣が殺されるのを命がけで阻止しようとするが…波爛万丈の歴史改変SF。ネビュラ賞受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

momonnga

7
マリージョゼフは海の妖獣が高い知能を持つ自分と変わらない同じ女であり人間であると気付く。不老不死を求めて妖獣シェルザドの肉を食そうとするルイ14世や周りの人達に「彼女は人間です!」と必死に訴えるマリー。シェルザドの命。マリーとリュシアン伯爵の恋の行方。変わっていく周りの人達との対比が面白かった。「情熱的な愛ー性的な愛ーというのは、人が経験できるなかで最大の快楽なのです。哀しみを追い払い、苦痛を消すものです。極上のワインのように、申し分ない上天気の日の朝のように、最高に美しい音楽のように、永遠に走れる乗馬の2020/06/16

鐵太郎

6
原題の「The Moon and the Sun」の太陽の方は、ルイ14世と考えたいですね。しかしこれに対比される月の方は、邦題ではこの妖獣を指したのですが、あとがきで訳者はそれだけではないと言っています。太陽の光を受けて輝くルイ宮廷の廷臣たちであると共に、太陽である男の影に過ぎない女のことでもあろうし、表に立ってわが世を満喫している人類に対する影の海の民のことでもあろう、と。妖獣とは、このファンタジー世界ではいったいどんな存在だったのか。2009/06/06

ろびん

2
瀉血シーン滅茶苦茶怖いですね……。2019/01/31

バジルの葉っぱ

2
下巻はストーリー展開が少しはやくなり、マリー=ジョゼフとリュシアンの恋もあり、さらに楽しめた。宮殿の催しもの(王の狩りや騎馬パレード、宴)の描写にも惹きつけられた。私は長編を読むときつい気がせいて読み急いでしまうことも多いのだが、本書は物語の世界に没頭しながらかなりじっくりと時間をかけ読んだ。読んでいる間じゅう、心は現実をはなれヴェルサイユ宮殿にいられてちょっと幸せだった。この本はもう絶版なのか書店では購入できず、図書館でようやく探して読んだのだが、そうしてまで読んで良かったと思う。2013/02/09

0
20000131

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