内容説明
キャスカ星系から帰還したハリントンは愕然とした。別命を受けグレイソンを離れていた留守中に、ヘイヴン航宙軍と手を組んだマサダ艦隊の攻撃があったのだ。ただ一隻残留していた駆逐艦〈マドリガル〉の活躍で、からくも敵艦隊を撃退できたものの、グレイソン航宙軍は壊滅状態、しかもクールヴォジエ提督は戦死していた!提督の遺志をつぎ、グレイソン防衛の決意を固めたハリントンの前に、マサダ航宙軍の大軍が。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スターライト
5
マンティコアとグレイソンとの同盟締結を妨害するマサダとヘイヴン。その使節の護衛の任務を命じられたハリントンの活躍を描く。が、ことは単純にはいかない。グレイソンでの女性蔑視の風土に加え、敵方もそれぞれ思惑を秘めており、それがストーリーにヴァリエーションを与えている。満身創痍になりながらも最終的には所期の目的を今回も達成するわけだが、ラストの大宇宙戦の帰趨を決するのが人間の機転とは!2013/07/28
鐵太郎
3
ヘイヴン人民共和国は革命期のフランス(ナポレオン台頭前)で、マンティコア王国は同じ時代のイギリス、というモチーフは有名です。当時のフランスは革命でボロボロになっていましたが、それでもルイ14世の時代から継承された軍事大国の影は消えておらず、欧州最強の陸軍国家で、軍事技術に於いても他国を凌駕していました。このモチーフを単純に当てはめるのではなく、もう少しひねってアップデートして背景に使っています。よく考えてあるとは思うのですが、いかんせん主人公の活躍が大きすぎてバランスが悪すぎないかな。面白いけどね。2009/07/15
Popo
3
面白かった。ドキドキわくわくであっという間に上下巻を読破。続きが楽しみです。ただ主人公だけがあまりにも栄誉を受けすぎているのにはちょっと違和感。スペースオペラは火星シリーズなどを子供の頃読んで以来ですが童心に久しぶりに戻りました。 2014/02/09
siopop
2
物語を読み始めて直ぐ主人公は1人アーミーな活躍を見せて、引き換えに重傷を負ってしまいます、女性を負傷させ物語を盛り上げようって作者の考えは見えているのに、それにきっと後で科学技術が発達してるから、全部綺麗に治せるとかそういった流れになるのだろうと分っているのに、主人公に感情移入してしまいます、僕の文化的レベルもグレイソン人と同じ程度? 今作では徹底的に悪役になるのかと思われていた民共に、それなりの人物が登場しさらなる展開を見せてくれそうな予感です、最後は政治亡命してるし、この後は朋友となるのか?2014/01/25
maruta
1
かつての銀英伝を彷彿とさせる人死率…今回も上下間合わせて犠牲者多数 まだまだ主人公は昇進していくようなので次へ続こう2012/02/28