ハヤカワ文庫
マイノリティ・リポート―ディック作品集

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  • サイズ 文庫判/ページ数 321p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150112783
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

予知能力者を使う犯罪予防局が設立され、犯罪者はその犯行前に逮捕されるようになった。ところがある日、犯罪予防局長官アンダートンは思いもよらぬものを見た。こともあろうに自分が、見たことも聞いたこともない相手を、来週殺すと予知分析カードに出ていたのだ。なにかの陰謀にちがいないと考えたアンダートンは、警察に追われながら調査を開始するが…スピルバーグ監督による映画化原作の表題作ほか全7篇を収録。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

159
かつて、『アンドロイドは…』を初めて読んだ時には驚嘆した。映画化されたリドリー・スコットの『ブレード・ランナー』のオープニングシーンにも眼を見張った。ところが、今回この作品集(7つの短篇で構成)を読んで、そうした凄みが感じられない。自分が歳をとったせいなのだろうか。あるいは、フィリップ・K・ディックのSFが時代の経過とともに古びてきたのだろうか。例えば、表題作にしても予知能力者の設定を受け入れなければならないし、「世界をわが手に」にしても、メタフィクションの面白さの効果は読者の想像を凌駕するものでもない。2014/03/21

oser(読書家ではありませんドクシャーです)

47
映画マイノリティリポートの封切りに併せて刊行されたものを当時購入。(映画はクソつまらなかった)再読になります。 …ディックはとかく「高い城の男」だとか「アンドロイド〜」「ユービック」だとか長編作品にスポットが当たりがちですが短編にこそ良質なものが多い気がします。 …「追憶売ります」はこの本の中の目玉の一つだと思うのです。ワイが読むたびに思い出すのはムキムキマッチョなシュワちゃん…ではなく最近亡くなられた寺沢武一先生の「コブラ」の第一話だったり(世界観も親和性が…) ……ご冥福をお祈りします。なむ2023/09/13

催涙雨

35
七編うち三編既読。「ジェイムズ・P・クロウ」=エンタメとしても純粋に面白いのだが、この作品を読んで考えるのはやはり記憶や記録の不確かさについて。今回は“ロボットが統治する世界で兵器としてヒトが造られた”という共通認識がモチーフ。虚構を純然たる事実として受け入れて生きている可能性は本当にゼロなのだろうか。形而上の存在に激しい疑念を抱く世界五分前仮説のような心理に毒されそうである。自分たちさえ認識しえなかった現実を握りつぶすという選択をできず文字通り機械的に規律を守ったロボットも印象深い。2018/04/30

カザリ

33
映画版のレビューは下記 ③レビュー:マイノリティ・レポート(映画)3月2日(水) - 地下階層言語化プロジェクト http://hagananae.hatenablog.com/entry/2016/03/03/001650 …2016/03/03

波璃子

27
ディックの短編集。ディックは長編も面白いけど短編もほどよい長さにスリルが詰まっていて読みやすい。「マイノリティ・リポート」は映画も観てみたいと思った。2016/09/12

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