内容説明
マンティコア王国航宙軍の巡洋艦「フィアレス」に新艦長が着任した。弱冠23歳のオナー・ハリントン宙佐補である。だが着任早々の軍事演習で、オナーは「フィアレス」に搭載された欠陥だらけの新兵器を用いて、初戦こそ飾ったものの、結果的には散々な成績に終わった。かくて、軍上層部の新兵器推進派と反対派の双方から睨まれた彼女は、辺境星系へと左遷されてしまうが…美貌の女艦長の活躍を描く熱血宇宙冒険SF。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スターライト
8
現在16冊刊行されている、ミリタリ・スペース・オペラ・シリーズの第1巻。マンティコア王国航宙軍の巡洋艦<フィアレス>に、女性艦長オナー・ハリントンが着任。軍事演習がきっかけでバシリスク星系のパトロール任務に左遷されたが、前任者たちのいいかげんな仕事ぶりをきちんとこなしていくがために、とんでもない目に遭う。多くのキャラクターが登場するが、それぞれ個性的。モリネコであるニミッツも魅力的だが、副長との関係も気になる。下巻へと続く。2013/07/19
鐵太郎
6
あらためて読み直したのですが、この世代としては、表紙にびびりますな。マンガ絵を表紙にし始めたのは、この頃だったかな。これでファン層が広まったのなら、しかたないと我慢するしかないのかな?(笑)2009/07/11
ニミッツクラス
4
オナー・ハリントンの一作目の上巻。本書のような作風をミリタリイSFって呼ぶのかぁ。主人公オナーは故郷惑星スフィンクスのある連星系マンティコア王国から、裏事情の有りそうな左遷で210光年離れたバシリスク駐屯地へ飛ばされる。座乗する軽巡は重力場で推進し、その加速圧は慣性補正装置で相殺する。加速は600G未満と制限されており、光速は超えられない。特定の宙域にワームホール分岐が存在し、他の星系と繋がっている。何やらきな臭い戦雲と王国内の軋轢を背景に、新艦長のオナーと部下たちの摺り合わせが続く。★★★★☆☆2011/09/21
siopop
3
学生の頃に読んだC.S.フォレスターのホーンブロワーの物語がとても気に入ってしまってから、もっとその世界に浸っていたくて他の方の書いた帆船の物語もたくさん読んだのですが、まさか! SF小説の中にフォレスターの心を受け継いだ物語があったなんて思っても見ませんでした。この物語は背景こそ宇宙に変えてあるものの、見事にフォレスターの世界そのものでした。未だ一冊目を読んだだけなので導入部分だと思うのですが、今作品にはコマンド的な話が主体で艦隊戦が登場して来ません、艦隊戦の模様は今後に期待なのでしょうか?楽しみです。2014/01/17
両
3
いやー、面白かった。 これがSFとしてのおもしろさなのかは疑問だけど、海洋じゃなかった-宇宙冒険小説として、とても。 ただ、主人公は女性だけど、その、ちっとも「萌え」とかではないですな。うーん、そうだなぁ、エイリアンのリプリー並み?2013/05/29