内容説明
銀河帝国の未来のため、奮闘する心理歴史学者セルダンをさらなる事件が襲う。凡庸ではあるが平和主義者で、セルダンに好意的な皇帝クレオン一世の暗殺計画がひそかに企まれていたのだ。皇帝が暗殺されれば銀河帝国の衰亡はいちだんと加速することはまちがいない。セルダンはなんとかその陰謀を防ごうとするが…銀河帝国を救うべくファウンデーション創立に人生を賭けたセルダンの活躍を描く、巨匠アシモフ最後の長篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
24
あえて言うのなら、当時の母国の荒廃に絶望しつつも明るい未来を夢見た1人の老人の、未来に献げる希望の書、というべきなのかな。 この本のあとがきは、作家・田中芳樹氏です。こんな言葉を書いています。 ──アシモフ自身は「古き良き時代」という言葉が嫌いだったそうだが、「ファウンデーションの誕生」は、古き良き時代のSFにささげる最後の花束であるように感じられる。そして巻をおいた後、私の視界を占めるのは、残照の中をゆっくりと、だが確かな足取りで歩み去る、敬愛すべき老人の後ろ姿のイメージである。──2006/06/02
ジロリン
18
再読。生涯をかけた心理歴史学。その最後のピースも発見し、来るべき世界のために、二つのファウンデーションを残し去ってゆくセルダン。その姿は、まるでで壮大な未来史を見事に書き上げた作者・アシモフそのものののようだ。最後の一言が泣かせます。この後も、他の作家によってファウンデーション・シリーズは書き継がれてゆくのだが、途中で飽きて放り出してしまったw アシモフ、偉大なり。2015/12/15
秋良
15
愛する人が自分を置いていってしまう寂しさ、若い頃と同じようには動けない身体へのもどかしさ、こういうのがリアルに書けるのはアシモフが歳をとったからかな。最後が渋い。2017/12/18
SINKEN
11
【総評】★★★★★ 【感想】読み終えた。全部読んで良かったと思う。物語の設定自体は未来の話であるけれど、視点を変えれば地球の歴史そのもの。経済、宗教、科学、政治、文化といった人類を取り巻くこれらのファクターは古今東西において争いの種であり、権力者や支配階級が跋扈している限りは人類がどこまで世界を拡張しようと、その本質は全くかわらない。セルダンの考えたプランは、人類が繰り返すこの過ちを正すための指標なんだと思う。また、時間を置いてから改めて読み直したい。2017/08/03
Small World
11
なんかしみじみ~なんですね。もっと華々しくファウンデーションの誕生が描かれるのかと思っていましたが、なんか、ウォンダの章なんて、寂しすぎるw でも、そうやって、全てを準備していってしまうなんて...セルダンと作者自身がだぶって見えちゃいますよね。2014/12/13