内容説明
米国海軍の最新鋭ミサイルがテスト中に行方不明になったとの情報をえた女性記者キャロルは、特ダネをスクープすべく行動を開始した。船をチャーターし、フロリダ沖海域を捜索するうち、三頭のクジラに守られた奇妙な珊瑚礁で、金色に輝く不思議な物体を発見する。だが調査の結果、それは金でも沈没船の財宝でもなく、まったく未知の物質で作られていることが判明した…巨匠が合作によって新境地を拓いた傑作海洋SF。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヤギ郎
12
SFの巨匠であるアーサー・C・クラークとジェントリー・リーがタッグを組んで、海洋SFを描き出した。主人公の女性記者は、スクープを手に入れるため、行方不明になったミサイルを追ってフロリダの海を潜る。そこで、海の底に奇妙な物体を発見する。人間描写が多く、肝心の物体が良くわからない。おそらくクラークが書いたところと、おそらくリーが書いたところが入り乱れていて読みにくい。じっくり読まないとおもしろさがわからない作品。2021/02/21
roughfractus02
8
ヴァイキング、ガリレオの宇宙計画に関わった宇宙工学者G・リーとの共著である本書は、登場人物たちの人間らしい下世話な会話や脱線が多く、作者の作品をイメージすると面食らう。が、このドタバタ世界は人類が揺籃の中にあることを示している。他の惑星でのヘビ型生物の性進化や宇宙船の描写がカットインし、クジラが海岸に打ち上げられ、沈没船から地球外の金属が見つかると、人類にも外への意識が芽生える。地球という揺籃を見守るのは大いなる宇宙の意志なのだろう。通信技術が古く感じるのは、ムーアの法則が作者らの予想を超えていたからか。2023/09/22
黄色と橙
1
クラーク&リーの処女作。宇宙のランデヴーシリーズは好きだけど、こちらは期待し過ぎると肩透かしをくらうかも。クラークぽくない。2012/07/30
hibimoriSitaro
1
まさしく後の宇宙のランデヴー2・3・4を髣髴とさせる退屈いやいや人間模様の描写がたっぷり。おれはそんなんどうでもイイ。2010/09/29
Yoshizawa Hiroyuki
0
リーが張り切ると読み難くてしょうがない。読み通すのになかなか忍耐が必要。2017/01/09