内容説明
盟友ペロラット、ガイア人の女性ブリスとともに地球を探す旅に出たトレヴィズは、まず最初に惑星コンポレロンに向かった。地球に関する記録がことごとく抹消されている中で、その星にだけは地球の伝説が残っているというのだ。わずかな手がかりをもとに、コンポレロンからオーロラ、ついでソラリアへと探索を続けていくトレヴィズ一行が、やがて見つけた地球の姿とは…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
だまし売りNo
23
人類の方向性として超有機体への統合という選択肢が提示される。これは個人の独立を失うことになる。トレヴィスは、そうなることへの嫌悪感を示す。これは個人主義の観点からは至極当然である。ところが、トレヴィス個人が超有機体に統合されることは嫌がりながら、人類の方向性としては正しいとする。ここに矛盾があり、モヤモヤ感がある。 2022/06/03
鐵太郎
11
アシモフは奇妙な清潔意識がありますね。潔癖感と言ってもいいかも。「匂い消し」にこだわります。ご本人がこれで悩んでいたのでしょうか? 入浴や身だしなみのとき、必ずといっていいほどデオドラント製品を脇の下に使うことについての描写があります。そういうことをまったく気にしたことがない鐵太郎の方が異常な不潔野郎なんだろうか、と昔読むたびに思ったもの。(笑)2010/04/08
DEAN SAITO@1年100冊
10
後半の展開は怒涛の勢いで加速。未来史統合のアイデアの奔流に紙幅が間に合ってない。アシモフさん、飽きちゃって早々に幕引きたくなった??と思うくらいには展開速い だけど懐かしいキャラの再登場は無理矢理感が気にならない程度には胸熱でした2020/08/26
秋良
9
銀河系が一つの有機体になることを目指すのは、果たして正しいのか?を何度も問い直す旅。最後がとても不穏で、ガラクシアの形成はミュールのような異分子によって阻まれることになるのかもしれない。2017/10/08
SINKEN
9
【総評】★★★☆☆ 【感想】引っ張りに引っ張って、最後に辿り着いた先があの場所だったのか!ってところまでは面白かったのだけれど、読み終わってしまうと、なんか煙に巻かれた感があるなぁ。。。セルダンの威光が輝いてた時期が一番面白かった。ミュール登場以降の精神制御による対立構造が拡大するにつれて全体のバランスが崩壊したような気がする。少なくとも自分にとって『~彼方』と『~地球』は蛇足だったかも。一応、『~序曲』も読んでみるけど。2017/07/21