内容説明
強力なエイリアンの侵攻で人類が地球を追われたのも今は昔。ルナの新聞記者ヒルディは、地球侵略二百周年をひかえた特集記事の取材に余念がない。ところが、取材中の彼にルナを管理するセントラル・コンピュータが接触し、驚くべき事実を告げる。ヒルディには潜在的な自殺願望があり、何度も自殺未遂を繰り返しているというのだ。しかもこの傾向は全人類に広がり、ルナ全土で自殺率が急上昇しているらしいのだが…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
若布酒まちゃひこ/びんた
25
「あと五年以内にペニスは時代遅れになります」で始まるヴァーリィの絶版の大傑作。変化し続ける星々をわたる世界を作り上げてしまうかれの想像力に、世界はまだ追いつけていない。2016/08/14
ぐるぐる244
7
古書でやっと手に入れたのに長らく積読状態に。出だしから人体改造が出てきて、八世界だなー、としみじみするも、とっちらかってる感は否めない。下巻に続く。2018/01/30
bowmorelover
5
いきなり「あと5年ですべてのペニスは時代遅れになります」と驚く書き出しの本作。ジョン・ヴァーリイの八世界シリーズの一部。病気などがなく、性別すら変えることができる世界。そんな中、主人公はセントラル・コンピュータから潜在的な自殺願望があると言われる。その傾向は全人類に広がっている。伊藤計劃の「ハーモニー」に似ている。下巻に続く。2012/03/21
記憶喪失した男
4
宣伝文句にあるような話ではないと読んだ。読みやすくはある。 2016/01/18
デコボコ
2
めちゃ面白いです。円城塔先生がインタビューで強くおすすめなさっていたので読みましたが、セントラル・コンピュータはかなり巨大知性体プラトンの造形に影響を与えたのかな〜と感じました。2019/08/25