ハヤカワ文庫
占星師アフサンの遠見鏡

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  • サイズ 文庫判/ページ数 392p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150110536
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

人類同様の知性をもつ恐竜キンタグリオ一族は、世襲制の国王のもとで中世ヨーロッパ的な文明社会をきずいていた。アフサンは見習い占星師。宮延占星師の弟子として勉学にはげむ毎日だが、神を絶対的なものと考え、森羅万象を非科学的に解釈する師の教えに不満を感じてもいた。そんな彼が最新発明品の“遠見鏡”を手に観察をはじめたとき、その眼前に開けた新しい世界観とは。真実を求める少年恐竜の成長を描く冒険SF。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

セウテス

85
【キンタグリオ】シリーズ第1弾〔再読〕。本シリーズは3部作でありながら、日本では本作しか翻訳されていない事が残念である。とある別の世界、中世の様な文明を持ち絶対的な神の存在を、信仰するキンタグリオ族の見習い占星師アフサンの物語。巡礼の旅に出たアフサンが遠見鏡を使い、古代より信じられてきた物事に科学的な矛盾を感じ、新たな考えを構築していく。正にルネッサンスを描いているのだが真実の究明に留まらず、一族の存続という壮大な物語に連なる仕掛けは圧巻だ。この物語が恐竜たちの出来事だという、作者の独特なセンスに脱帽。 2020/05/23

miroku

12
恐竜の星のガリレオの物語。秀作ファンタジーだと思う。世界観が面白い♪2011/11/19

磁石

8
この表紙からはSFというよりも、ラノベか子供用の絵本のようにも捉えられてしまうが意外や意外、そんなこと思って申し訳ございませんでしたと謝りたくなるぐらいのしっかりとした出来栄え。なぜ恐竜でなければならないのか、なぜ占星術なのか、なぜ文化や宗教があるのかどうして。文句のない回答を出してくれます。ただ、アメリカ少年の成功物語の臭みがしないこともないですが、しっかりまとめられた物語を見たい方には気にならないレベルかも。2014/06/21

けいちゃっぷ

7
『ゴールデン・フリース』に続く、ソウヤーの第2長編。 ちなみに三部作らしいが、あとの2作は訳されていません。 恐竜ものというと、先に『さよならダイノサウルス』を読んでたので似たようなシチュエーションかと思いきや今回は地球とは全く無関係の、恐竜族が知性を持って支配しているどことも知れない星が舞台。 占星師見習いアフサンの冒険と発見とラストに酔いしれよ。 392ページ 2014/02/24

酔花

5
SFという門がある。その狭き門を潜り抜けた僅かな者も、続く独自の作風を纏うソウヤーという作家の壁に拒まれ、最後には安っぽい表紙が待ち受ける。これらの難所を潜り抜けた者のみが、オンリーワンにしてナンバーワンの恐竜天文SFを読むことが出来るのである。こんな面白い本を読んでいない人がいるなんてと選民的快感に浸れる。個人的にソウヤーは『さよならダイノサウルス』以外は面白いけど起爆力に欠けると思っていたが、その認識は本書で改まった。重箱の隅をいくらでもつつけそうであるがメインで大満足。続巻が刊行される夢を見よう。2013/12/20

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