ハヤカワ文庫<br> 大潮の道

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ハヤカワ文庫
大潮の道

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  • サイズ 文庫判/ページ数 344p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150110055
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

植民惑星ミランダは変化の時を迎えていた。極地の氷が解け、陸の大半が水没する時季が近づいていたのだ。この星に星間政府の役人が派遣されてきた。グレゴリアンという男が禁制テクノロジーを使用し、水中生活の可能な改造人種を作りだしているとの報があったのだ。グレゴリアンの足跡を追ううち、役人は美しくも怪異なこの星の罠にからめとられていく…。科学と魔術を華麗に融合させ絶賛を浴びた珠玉のネビュラ賞受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hit4papa

49
大洪水が定期的に起こる惑星を舞台に繰り広げられる、テクノロジーと魔法の物語です。細かな設定が語られないため、雰囲気で理解するしかないという如何にもな90年代SFです。翻訳短編集『グリュフォンの卵』を読むと、著者は、バリエーション豊かなSFをものする作家であることが分かります。本作品は、とっつき難くく、読み進めるのに時間を要しますが、読了してみればサプライズも随所にあって満足度は高いでしょう。『大潮の道』という日本語タイトルが地味でいけないのかなぁ。もっと読まれて然るべき作品なんだけど・・・【ネビュラ賞】2019/10/27

とも

3
周期的に陸の大半が水没する惑星ミランダ、生き物は陸生から水棲に変化を遂げる。間近に洪水が迫った中、禁制テクノロジーを持ち出した男を役人が追跡する、そんなお話し。 無数の固有名詞が出てくるが説明的な描写はほとんどなく、場所なのか人なのかわからないこともしばしば。読みづらさは相当なもの。 だが、内容は素晴らしい。科学と魔術が溶け合う幻想的な世界観、クラークの「十分に発達した科学技術は魔法と見分けがつかない」を地で行く。個人的にはSFジャンルの中でも指折りの傑作だと思う。2023/06/25

Mark.jr

3
Geroge Macdonaldのような神秘ファンタジーとティプトリーを彷彿させるモダンSFが合体したハイブリッド作品。2021/06/04

ろびん

2
ウンディーネ……2019/02/01

ハル

2
話としては役人の追跡劇。なんですが高度な科学と妖しげな魔術が共存していて独自性の強い世界観です。あとがきにもありますがミステリアスな冒険SFのようで、ファンタジーのようで、幻想文学のようで、それでいてアイデアの豊富さはサイバーパンク的で・・・。ウィリアム・ギブスンのニューロマンサーを読んだときに近い感覚。(ちなみにスワンウィックはギブスンとの共作があるようです。)ちなみに著者は何度もヒューゴー賞やネビュラ賞の候補作に選ばれながら落選していたようです。2015/01/13

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