内容説明
８０年代の息吹きをつたえ、新たな時代の幕開けを宣言する傑作を精選した記念碑的アンソロジー登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かとめくん
19
80年代、社会人になりたてで、毎年のように環境が変わり必死で仕事にしがみついていたころ。こうやって傑作選を読んでみると、当時海外SFをいかに読んでいなかったかがよくわかる。情報量も少なかったし、まあ仕方なかったけど、今みたいに気楽にぽちっと出来ていたらどんな読書遍歴になっていたかなあとちょっと考えたりもする。逆に今何を読んでも楽しめるんだから、それはそれで良しとしよう。「石の卵」「北斎の富岳二十四景」「マース・ホテルから生中継で」あたりが好み。2020/08/06
maja
15
雰囲気と世界観を幅広く楽しめて味わえた80年代SF傑作選上巻。気になるﾎﾟｰﾙ･ﾃﾞｨ=ﾌｨﾘｯﾎﾟ。毒持つｼﾞｬｯｸ･ﾀﾞﾝ「ﾌﾞﾗｲﾝﾄﾞ･ｼｪﾐｲ」の毒の味。好きなのは一瞬から膨大な分岐点が生まれる無限にある少女の並列世界、ｼﾞｮｰｼﾞ・ｱﾚｯｸ･ｴﾌｨﾝｼﾞｬｰ「ｼｭﾚｰﾃﾞｨﾝｶﾞｰの子猫」もっと読みたかったｴﾌｨﾝｼﾞｬｰの世界。読み返してみるとﾊﾜｰﾄﾞ・ｳｫﾙﾄﾞﾛｯﾌﾟ「みっともないﾆﾜﾄﾘ」のとぼけた味とか好きになる。再読。2021/07/10
記憶喪失した男
13
ようやく読んだ。ネットではあまり面白くなかったという感想が多くて、後まわしにしていたのだが、読んでみると、中身充実の傑作選だった。どれも面白い。「わが愛しの娘たち」「ブラインドシェミイ」「北斎の富嶽二十四景」が面白かった。2020/11/11
スズツキ
6
収録作の半分がオールタイムベスト。賞関連でなく、なおかつある程度のテーマ性を持たせたアンソロジーとしては破格のヒット率。これ以上に打率が高いアンソロはあるのかねぇ。「ブラインド・シェミイ」はゲームルール自体面白そうなんで、これは覚えておこう。「北斎の富嶽二十四景」はなんと崇徳上皇とルルイエという異色のコラボ小話が登場します。2013/06/05
王天上
5
スキンツイスターがバカバカしくていいですね。後半になるとアイデアで勝負するというよりも文学性を高めようとしているような作品が多く、それほどときめかなかった。2017/03/29
