ハヤカワ文庫<br> アイヴォリー―ある象牙の物語

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ハヤカワ文庫
アイヴォリー―ある象牙の物語

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  • サイズ 文庫判/ページ数 503p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784150109608
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

銀河暦6303年、〈調査局〉に勤めるロハスのもとに最後のマサイ族マンダカが訪れた。三千年以上、所在不明になっているキリマンジャロ・エレファントの象牙を見つけてほしいという依頼だった。調査を始めたロハスは、悠久の歴史の中でこの史上最大の象牙がたどった数奇な運命と、象牙にかかわった人々の織りなす多様なドラマを垣間見ることになる…。アメリカSF界で人気絶頂のレズニックが満を持してはなつ銀河叙事詩。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ワッピー

36
読書会課題検討本。最後のマサイ族を名乗る正体不明の男マンダカから莫大な報酬を条件に非公式な依頼を受けた狩猟登記簿の調査局員ロハスは、3000年以上も前に失われた史上最大のアフリカゾウの牙の捜索を開始した。各章に振り分けられたゾウの視点・各時代のエピソード・ロハスとマンダカの会話から次第に削り出されてくるその象牙とマサイの歴史。ついに象牙を入手したマンダカとロハスは最後の旅に出た・・・英国自然史博物館に現存する巨大な象牙を遙か銀河の時代まで旅させたレズニックの腕の冴え!「サンチャゴ」の系譜に連なる名作です。2019/12/24

kinnov

27
『キリンヤガ』の作者。多層で複雑でありながら大草原の風が心地よく、最後に訪れる心情に心打たれた作品と同じようにアフリカをモチーフとして扱ったこの作品は、以前から気になっていた。7000年(!!)の年月を背景にしながら、とてもネイティブな人の在り方、世界と価値についての物語だった。遥かな時の流れと広大な星の世界の中で、しっかりと刻まれたルーツへの重い想いと諦感と誇り、希望、救い。これもまたSFだからこそ描けるモノだ。傑作。2022/12/07

こら

23
実在の象牙をめぐる人々の数千年の遥けき物語。所持者が代わる毎に物語のタッチも変わり、次はどんなジャンルか気になりイッキ読み♪『キリンヤガ』と同じくらい評価されてもいいのになぁ~2012/01/11

Akito Yoshiue

9
SFで一番好きな作品かもしれない。久しぶりに読んだが完成度の高さに唸る。2021/09/11

paluko

8
冒頭に写真が載っている、成人男性の背丈のゆうに1.5倍はある巨大象牙(実在)。この一対の象牙ははたして歴代の所有者に不幸をもたらすホープダイヤモンドか、無敵の権力を与えてくれるものなのか。何としてでも象牙のありかを突き止めてほしい、と巨額の報酬を提示して依頼してきたのは公式記録にいっさい載っていない「非実在」の男。象牙を利用してライバル学者の名声失墜を狙う学者、巧みな計画で象牙を盗み出そうとする女盗賊、選挙に利用しようとする参謀。伝奇・ミステリ・歴史・サスペンス・SFすべての要素を盛り込んだ壮大な物語。2019/12/16

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