内容説明
1830年代、南北戦争前のアメリカ・ヴァージニア州の少年メイスンは、ひょんなことから殺人をおかしてしまった。逃げまわるメイスンが出会ったのは、なんと崇拝する作家エドガー・アラン・ポウ。この奇矯な天才と運命的な出会いが、メイスンを驚異の旅へいざなうことになった―地球内部にひろがる広大な空洞を探険する冒険旅行へと。鬼才が自由奔放な想像力で先達ポウに挑み、SF界の絶賛を博した傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
4
物語世界の登場人物たちから見れば、読者の住む世界は自分の鏡像かもしれない。なら、二つの世界はどう繋がるのか?作者は19世紀に流布した地球空洞説を物語の舞台とし、さらに物理法則によって無重力であるはずの空洞内にその状態を壊さない中心としてワームホールをセットする。こうして、地球空洞説を物語化したポーやラヴクラフトの登場人物たちは読者の世界にアクセスする。読者側の地球の極の穴が塞がっている点が、唯一、二つの鏡像地球での違いだ。語り手がどちら側にいるのか探りつつ読むと、最後に意表を突く謎解きが待ち構えている。2018/12/10
ビター
3
ラッカーにしては普通。ER橋?知らないですね……後半がやたら面白いのでそこまで読み続けられるかが問題だね。2014/02/06
ろびん
2
序盤からはとても想像が出来ない方向へ行きましたね……。2018/08/03
より
1
★★★2018/04/19
kinaba
1
あらすじから想像したよりずっとハードで泥っぽい物語でした。地面を抜けて反転するという視点を人種やその他問題に向けるという描き方は面白いなあ2011/11/21