ハヤカワ文庫<br> スロー・バード

ハヤカワ文庫
スロー・バード

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  • サイズ 文庫判/ページ数 413p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784150108670
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

垂直につづく岩壁世界の住人の暮らしぶりは?地球上のあらゆる距離が増大してしまったら?21世紀の銀座の社交クラブを舞台にした悲しきラブロマンスはいかがでしょう?夢の中にお菓子のCMが出てきたら、どうしますか?誕生日に両親から“世界”をプレゼントされた女の子のお話は?空中から出現しては消える〈バード〉が跳梁する世界でスケート大会を観戦しませんか?もちろん、とびきり不思議な時間旅行もおまかせください。あなたを驚異の旅にご案内する日本版オリジナル傑作集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

亮人

14
短編集だけど全編おもしろかった!このヘンテコなアイデアの数々!長編ではアイデアが暴走してストーリー制御できてないことが多いけど、短編は短いからスッキリとヘンテコに耽溺できる!作者が日本で教師をしてた影響か偏った日本観もあったり、面白いね!特に、自分の魂が咳とともに飛び出して金魚鉢で飼う話や、夢の中に謎のCMが流れはじめる話、2080年の荒廃した未来の世界SF大会を描いた話、あたりがヘンテコすぎて楽しかった!2019/01/25

ニミッツクラス

9
90年の税抜554円の初版。ワトスンの14短編を収録したファン垂涎の日本オリジナル短編集。後発07年に大森氏訳で改訳新装されており、それは古書店にギリあるかもしれない。著者の作品はビショップとの共著長編「デクストロ2接触」(88年)が地味に面白いが、それ以外の長編は好みが分かれる処。短編はサンリオの雰囲気漂わせて人生や世界観をしっとりと語っているが、内容は破茶滅茶だ(笑。ラッカー的ともラファティ的とも言える。カバーは表題作の主人公ジェイスンの弟ダニエルが“スロー・バード”に跨っている場面。★★★★★☆2018/07/10

sakadonohito

8
SF短編集。自分には背景説明が足りないと感じた作品は読もうとしても内容が全く頭に入ってこず読み飛ばしたが、すんなり入り込めた作品はなかなか面白く感じた。2022/01/04

酔花

6
表紙が横山えいじの版。傑作短編集の名に恥じない作品が数多く収録されており大満足。描かれる多くが異質な世界観にも関わらず、すんなりと理解できるのはワトスンの筆力の為せる技だろう。「我が魂は金魚鉢の中を泳ぎ」「大西洋横断大遠泳」「ぽんと開けよう、カロピー!」といった楽しく読めるバカSFや、「知識のミルク」「世界の広さ」「スロー・バード」のように泣けるSFまで、ワトスンの変化自在な作風が楽しめる。大森望曰く、ワトスンの魅力をあますことなく伝える地上最強のSF短篇集とのことなのでぜひ復刊して欲しい。2013/04/19

kinka

3
表現者は、そこにある現実や言いたい事をフィクションに作り変えて語るものだけど、当然その方法は人によって千差万別なわけで。このイアン・ワトスンの作品集は、奇想やファンタジーやハードSFの世界観、一風変わったテンポのユーモアで、ある筈の含意を何重にもコーティングしている印象。例えばアメリカ製の一部のSFみたく、直接的過ぎたり主張が煩かったりする本よりも、品があるなと思う。その分ちょいスノッブではあるが、まあイギリスだしな…(偏見に満ちた感慨)。2015/04/21

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