ハヤカワ文庫<br> アシモフのミステリ世界

ハヤカワ文庫
アシモフのミステリ世界

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  • サイズ 文庫判/ページ数 485p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784150107925
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

月面上で前代未聞の殺人事件が発生した。月世界自治領が建設されて50年、宇宙船の爆発や宇宙服の故障などによる事故で、凍死したり、窒息死したり、墜死した人間はいた。だが、交通手段の限られた月でわざわざ殺人を犯す者などいなかったのだ。しかも捜査当局には犯人の目星はついているにもかかわらず、その容疑者には崩すに崩せぬアリバイが…「歌う鐘」をはじめ、地球や月面、宇宙空間で起こる難事件を、自室から一歩も出ずに次々と解決する変人で旅行嫌いの地球外環境学者アース博士の活躍を描く連作短篇やデビュー作の「真空漂流」を含む傑作SFミステリ13篇を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Small World

24
自分の文庫書棚は前後2列に入れているので、時々、未読本が発見されることがあり、これは、その一冊です。恐らく25年前ぐらいに購入したのではと思いますが、そのこともあって、ヴィンテージものを味わうように読みました。w 個人的には「死亡記事」が一番面白かったです。2017/10/08

鐵太郎

10
SFでミステリは無理だ、と言う風潮があったようです。作者が気ままにアンフェアな事を平気で起こせる世界で、フェアな推理が楽しめるのか。しかし、とアシモフは反論します。ミステリとしてのルールを守るSFだって書けないことはないだろう。そこで彼は「鋼鉄都市」を書き、その続編である「はだかの太陽」を書き、その間にいくつかのSFミステリの短編を書きました。それをまとめたのがこの一冊。2011/03/20

roughfractus02

7
SFとミステリが結びつくのは宇宙と意識と物語が平面と直線に設定可能な場合だろう。一方、それらが個別の作品として個性を持つのは、ニュートン的時空で理解しづらい分子的・素粒子的レベルでの変化を知る者が物語内に登場し、常識を覆すからだ。SFではその人物たちが技術を開発していくが、地球と異なる環境で犯罪が起こるミステリでは犯罪の真実が分子・素粒子レベルで解明される。13編のSFミステリが収録された本書は、このような知を駆使する地球外環境学者ハース博士が探偵役となるが、その設定は乗り物嫌いの作者の分身とも言われる。2023/07/26

おーすが

5
シリコニーってどんな話だっけと思って数十年ぶりに再読。うっすらした記憶すらない。面白かった。2019/07/30

はんげつ

5
さすがアシモフ、SFミステリのお手本のような最上級の一冊でした。SFが絡んだ魅力的な謎、SFが絡んだストーリー、SFが絡んだロジック……SFを読む興奮とミステリを読む愉しさとをミキサーにかけたような快感で気分はもう最高! 倒叙の「歌う鐘」「死の塵」、ダイイング・メッセージの「もの言う石」、フーダニットの「やがて明ける夜」、完全犯罪の「死亡記事」「反重力ビリヤード」、短篇集に一作あるかないかのベスト級を挙げてみたらこんなにあってくそビビる。特に「反重力ビリヤード」はマジで凄い。こんな死に方してみたい。2019/06/29

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