内容説明
バートラム・セシル・フェザーストーン・スミス=チャムリイ―これが、チャーリー・スチュアート少年の家庭教師のフル・ネームだ。しかし、自称オックスフォード出身の英国紳士であるかれは、実は、テディ・ベアそっくりのホーカ人にすぎない。天衣無縫、融通自在になんにでもなりきってしまうホーカ人のおかげで、チャーリー少年はちょっとした物見遊山の旅はとんでもないものに変わってしまった!惑星ニュー・レムリアを舞台にチャーリー少年とバートラムが巻き起こす、てんやわんやの大騒動をユーモアたっぷりに描く、ファン待望のシリーズ第3弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kkth3
1
ホーカ・シリーズの番外長編。これはとても良いジュヴナイル。章タイトルがすべて往年の名作SFから取られているのにも胸がときめく。異星旅行中に(主に連れの家庭教師のホーカのせいで)事件に巻き込まれて、伝説の王子に祀り上げられてしまい、なおかつ試練を受けて自分がその王子であることを証明しなければならなくなってしまう、少年チャーリーの成長物語。チャーリーと異星の青年との間の友情とさよならが切なく胸に染みる。(うろなのでどこか間違ってたらすみません)
madhatter
1
SFと言うよりファンタジー。ホーカ・シリーズの番外編的な物語。連作短編とは異なり、ホーカの破天荒な(でも可愛すぎる)性質だけで物語を引っ張ってゆくのではなく、構成に工夫がなされている(そもそも、ホーカは脇役として登場)。タリイナでの事件は、イギリス近代化の流れを駆け足で踏まえており、このため、真面目で学究肌のチャーリーのキャラクターがうまく生きているようだ。また、今までになくシリアスな見解が随所に見られるのも特徴。知恵くらべが終わった後の、チャーリーの宗教をめぐる述懐には、考えさせられる。2010/11/04
宇宙猫
0
★★★★★ ホーカシリーズ