内容説明
時空を越えて地球と異世界をつなぐジーヴァトロン―それこそ物理学の最先端、ジーヴ効果を研究するサハラ工科大学で開発された驚異の装置である。５カ月もの失敗の末にジーヴァトロンは、地球に酷似した異世界への道を開いた。だが、探検ロボットによる調査が本格的に開始されたとき、異世界側にある帰還装置が故障してしまった。そこで一方通行となった装置を修理すべく、少壮気鋭の科学者デニスは異世界をめざすが、その世界は奇妙な法則、プラクティス効果に支配されていた！？『スタータイド・ライジング』でヒューゴー、ネビュラ両賞受賞の俊英がはなつ傑作冒険ＳＦ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
16
ちょっと先の未来、ジーヴァトロンという摩訶不思議な転送機械が不調になったそうな。その装置で転送先に行ってむこうの壊れたらしい発進部を直してこいと送り出されたのが若いポスドクのデニス・ヌエル。で、飛んで行った先は、とんでもない、地球とは物理法則が異なる奇妙な世界。プラクティスしないと物は××になってしまう、という。なんじゃこりゃ。これはSFなのかファンタジーなのか。ブリンってこんなお話を書けるんだねぇ。面白いじゃないか。2019/09/12
つるら＠turulaJB
7
単発だけど好きな話。タイトルの意味が判明したときはなるほど！となった
サスケ
4
★★★★☆ □ブリンの他の本とは一味違うが、これもいい。強いて言えば、ポストマンに近いかも。 □プラクティス効果という、我々の宇宙とは違なる物理法則が存在する世界での、愛と冒険と知恵の物語。 軍事力にて王にならんとする男爵や謎の姫君が出てきて、まるでヒロイックファンタジーのようだが、最後に、この世界の合理的な説明がなされる。 SFとファンタジー両方好きにはたまらない構成です。 敵役ながら、クレマー男爵のやり手ぶりも見事。実は、ものすごく賢そうだ。 2017/02/25
空乃
4
おもしろかった！多分軽めのSF。 物理法則？基本的な概念の違った異世界の常識を考えるのって、とっても難しいんだろうなぁと思った。地球の知識と、不思議な「プラクティス」が作る即席相乗効果で切り抜けるピンチ！わくわくした。 だけど、だけど、終わり方っ！！！最後一度にどっさり情報をくれたけど、全部想像しろってこと？難しいわ……2013/09/26
詩歌
3
知性化シリーズとは異なる意外な軽さ。｢異世界に行ける装置｣はSF・FT。行き先が未来ならSF、だとしたらツッコミ入れたい世界だったらFT？2014/04/20
