ハヤカワ文庫<br> メルニボネの皇子

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ハヤカワ文庫
メルニボネの皇子

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  • サイズ 文庫判/ページ数 255p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150105877
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

115
英のSF/ファンタジー作家、マイクル・ムアコックの代表作の一つ。乳白色の髪と深紅の瞳を持つ異形のエルリックが主人公。普通の願望充足型のヒロイック・ファンタジーと一味違っている。特に混沌の神々と法の神々の対立に、人間が巻き込まれていくと言う世界観は、この物語に神話的な深みを与えていると思う。幻想的な世界を描くムアコックの筆致は冴えており、この世ではない別の世界が圧倒的な現実感で迫ってくる。エンターテイメントとしての骨格も備えており、特にエルリックとサイモリルのロマンスは感情移入して読むことができた。2016/04/06

おかむー

62
初読から約30年経ての再読、SFよりもファンタジー寄りで始まった俺の読書歴のなかでも初期の頃なので存在感は今も大きい。懐かしさでオマケして『よくできました』。シュワルツェネッガーが演じたことで有名な『コナン・ザ・グレート』に代表されるマッチョ主人公がヒロイックファンタジーの主流だった時代に、強精剤や魔剣の力なくては立つこともできない虚弱なインテリ魔術師・エルリックという異なる流れを作り上げた功績は大きい。とはいえ改めて読むと、難解な哲学と作中の独自の神話的感覚で正直“楽しい”とはいい辛いねこりゃ( ̄▽ ̄;2015/11/15

イプシロン

20
ムアコックの世界をある程度知っての再読だったからか、少々古さを感じた。約40年前に書かれたのだから致し方ないだろう。しかし小説としてのプロットやストーリー展開の緩急、世界観の広大さなどは文句のつけようがない。文学作品を読み慣れた人からすると、心理描写が薄く感じるかもしれないが、エンタメ小説と見れば、問題ないレベルだろう。己を知り尽くすことが幸福なんだと叫んだエルリック。その先に待つものが不幸であると匂わせるエピローグ。知れば知るほど、自分が無知であると気づく理性。哲学的なのはやはりムアコックならでは。2015/07/11

duzzmundo

8
「グローリアーナ」に続いて、個人的にムアコック2作目、エルリック・サーガに手を出してみました。剣と魔法のファンタジー、ちょいダーク気味な感じです。FFでおなじみの天野氏の挿絵がよく、いちばん最初のFFをどこか思わせます。エルリックが従弟イイルクーンと対立し、黒の剣ストームブリンガーを手にするまでの一作目。見た目が完全に赤魔道士のラッキールがいいですね。今後も登場するのだろうか。2作目以降も読んでみようと思います。2020/03/02

ホレイシア

5
読みましたよ、大昔。結構好きだったな。

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