感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MICK KICHI
68
冒頭からあまりの奇怪なイメージに呆然となり、物語の根幹を成す後退論のいかがわしさに壁本と化す寸前に思い直し、他の人の感想等を広い読みすると、スターウォーズですというのが腑に落ちて、そこから俄然面白くなってしまう。＜小姓＞/ジェダイ＆ダースベーダー、提督/スカイウォーカーの図式で、出来損ないの孫悟空に動物農場が加わって、物語の途中でいきなり始まって終わる展開、あぁ、なるほどね。ワイドスクリーンバロックで軽薄にドンドン行っちゃうのが魅力なのねと妙に納得。おまけに筆者あとがきの読んでもさっぱりの後退論解説に爆笑2020/07/29
ざるこ
46
宇宙でも納税は必要。楽しいわぁ。純人間が遺伝子混合技術で半獣人となった動物たちと下働きのロボットたちを従えた銀河帝国に存亡の危機が。毎度奔放なアイディアにわくわく。空気に向精神薬が含まれてたり女性美の流行は老顔だったり。大麻フィズとか催淫銃とか。細かいとこで笑わせるけど物語はしっかり出来上がる。豚族がモノ申すとこなどは現実社会への皮肉だよ。表紙絵の半猿人が主人公かと思いきや最後まで役立たずの単なる脇役みたいなとこも許せちゃう。完全武装の小姓がシブい。著者の疑似物理というのが本格的すぎて。理解不能やけど。 2021/01/10
活字スキー
21
「真顔でしゃあしゃあと駄法螺をブッこく事こそSFの醍醐味よッ！」と言わんばかりのベイリー先生が星雲賞と共に送るハチャメチャエンタメ。全宇宙を統べるはずの〈銀河の宝冠〉帝国は終焉を迎えるのか。銀河レベルの少子化問題は大変だが、エロかわ猫娘とか12歳の女の子提督とか最高じゃん？物語の鍵を握る究極の超戦士〈小姓〉こと池松さんが無駄にかっけえ。究極兵器〈禅銃〉、さ迷える移動都市、豚とイタチの革命。とにかくこちらの常識や想像を軽くワンパンKOするような展開の連続はまさに超光速的似非科学の小宇宙！ワザマエ！2017/10/15
ミツ
17
“動静一如。静なるもの、動くは如何？”絢爛豪華な艦隊戦、大地を漂う移動都市、ファンネルを操るスーパー宇宙サムライ、時空連続体の裂け目から現れた謎の侵略者、そして銀河の命運を握る究極兵器〈禅銃〉…。大マジメにでたらめやったらこうなりましたという感じのケレン味満載のワイドスクリーン・バロック。ハッタリの利いた似非物理理論や銀河帝国の政治情勢を巡るブラックなユーモア、帝国宇宙艦隊提督、半人半猿の亜人間、最強の戦士〈小姓〉池松八紘など濃ゆい面子の大活劇に圧倒されているうちに読み終えていた。良い意味での超Ｂ級ＳＦ。2015/07/01
こら
17
300ページにこれでもかってくらいのキッチュなアイデアが満載。例えるなら、駄菓子の詰め合わせかな？でも、この駄菓子の美味なること！アイデアの奔流にお腹いっぱいになること請け合いです。2014/07/22
