感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
11
歴史上すべての人類が一度に、全長約一千万マイルの大河の川岸に復活する、というとんでもない筋立てのこの物語ですが、大団円となるつもりで書いた作品が大きすぎて、二冊に分けたその一冊がこの本です。しかしハヤカワでは、その一冊も厚すぎると思って上下巻に分冊しました。今回は海からではなく巨大な飛行船で遙か上流、この世界の謎を解こうとします。メインは、やはりサー・リチャード・フランシス・バートンなのかな。強烈なフェミニストのジル・グルビルラ、いかにも西欧人が書きそうな変な日本人ピスカートルなどの登場人物も楽しい。2010/12/01
スターライト
4
第1巻はバートン、第2巻はサミュエル(マーク・トウェイン)の、この世界の謎を解くために〈河〉の上流を目指す物語だったが、今回は船ではなく飛行船を使って〈河〉の上流を探検する様子を、ジルという女性の視点から描いている。途中、この世界の創造者エスカル人をめぐる様々な憶測を、登場人物たちが推理するくだりなどもはさむが、飛行船の操縦に自信を持つジルが、ライバルの男たちや指導者であるファイアブラスとの葛藤にページの多くを費やしており、これまでとは打って変わった印象。ますます面白くなっていくようで、続きが楽しみ。2012/01/29
石綿
1
河の源流、エシカル人の本拠地と考えられる”霧の塔”を目指し、一部の復活者達はそれぞれに巨大な移動機械を建造する。二艘目のリバーボートを建設し出航したサムの後を継ぎ、パロランドではファイアブラスが巨大飛行船を建設しようとしていた。後半ではフリギットに視点が移り、下巻へ続く。2016/04/18
goldius
0
これがッ!謀略小説の十八番!生き別れのお兄さんだッ!2003/11/24