ハヤカワ文庫<br> カエアンの聖衣

ハヤカワ文庫
カエアンの聖衣

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  • サイズ 文庫判/ページ数 342p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150105129
  • NDC分類 933

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

68
数十年ぶりの再読だが困惑。こんな話だっけかと。どうも当時似たようなSFをまとめて読んでいて混同したのか。いわゆるワイドスクリーン・バロックと言われるSFの代表作。”服は人なり”と、独自の衣装哲学をもつカエアン聖域の最高傑作とされるスーツが敵対関係のジアード星の人間に奪われた。そのスーツにはとんでもない力があり…… はじけるアイデアの連発と想像力の奔放さに狂喜乱舞。社会学や文化人類学らしい皮を被ったホラ話ばかりで、深い哲学的な意味がありげにみえてワクワクニヤニヤしてしまう。新訳がでているようだ。オススメ。2017/02/08

ニミッツクラス

18
83年の初版(400円)を読んだ。解説の大野氏が読後感をキッチリ表現している。色々と凄いのだが、個々を抽出するとジャンルの名に恥じない根拠の無いヲタ話のようで、SFとしての傑作さを一見さんに上手く伝えられないもどかしさがある。ベイリーを読むのは4冊目で、一番読み応えがあった。読者は“服”がアイデンティティーを決定するかのような際物世界の話へとミスリードされていく。だが、惑星カエアンも日露の末裔も、緩慢だが熾烈な競争原理の歯車でしかないことに気付いて愕然とするだろう。ベイリーの発想力、恐るべし。★★★★☆☆2015/08/26

k16

12
20120211読了。 いやぁ面白かった。 カエアン製スーツの旅。 インフラサウンド怪獣や蝿の惑星と次々に飛び出してくるアイテムがもうたまらん。 日本人の末裔はサイボーグだったりするわけで・・・2012/02/11

こら

12
本筋以外にも、音波恐竜や宇宙日露戦争等その他のネタもいかがわしい魅力に溢れてる。これらのネタの妖しさと密度に眩惑され、一気読み。個人的には、端々から感じるほの暗さや乾いた笑いも相性が良かった。言わば、奇想のごった煮に、ブラックユーモアスパイスの隠し味、という感じ。確実に万人向けじゃないものだけど、好きな人は病みつきになるのも確実。久しぶりに満腹感で心地よい読書体験だった。2015/03/19

スズツキ

7
巷では第〇次カエアンブームということなので着手。内容はホラーといってもよい。まずは惑星ショージ(障子)のヤクーサ・ボンズ(ヤクザ坊主)という素敵表現にうっとり。謎な表紙だったが、中身を読むと心が躍るね。……と書くと全く褒めてないようですが、結構面白かったです。訳が今となっては非常にアレなので、特殊な人以外は大人しく新訳版を読んだ方が吉。2016/04/04

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