ハヤカワ文庫<br> 風の十二方位

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ハヤカワ文庫
風の十二方位

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  • サイズ 文庫判/ページ数 453p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150103996
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

〔ヒューゴー賞・ネビュラ賞受賞〕
銀河のかなたのフォーマルハウト第二惑星で、セムリは〈海の眼〉と呼ばれる首飾りを夫ダーハルに贈ろうとするが……第一長篇『ロカノンの世界』序章となった「セムリの首飾り」をはじめ〈ゲド戦記〉と同じく魔法の支配するアースシーを舞台とした「解放の呪文」と「名前の掟」、『闇の左手』の姉妹中篇「冬の王」、ヒューゴー賞受賞作「オメラスから歩み去る人々」、ネビュラ賞受賞作「革命前夜」など17篇を収録する傑作集

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Die-Go

51
追悼ル=グウィン。図書館本。アースシー世界の短編目当てに。2018/02/08

かわうそ

35
概ね時系列で並ぶ初期作品集。初期なのにこの重厚感。さらに読み進むに連れて濃度が上がる。著者の長編はほぼ未読ですが、やっぱり凄いので随時読んでいきます。お気に入りは「九つのいのち」「帝国よりも大きくゆるやかに」「視野」あたり。2019/04/23

びっぐすとん

19
読メレビューで『セムリの首飾り』『オメラスから歩み去る人々』の感想をみかけたので読んでみたが、短編集なのだが厚くて字が小さくて読むのに時間がかかった。正直なところ自分には合わなかったな。「セムリ~」の浦島的な失った物の大きさ、「オメラス~」の誰かの犠牲の上に成り立つ幸福、他の作品もいずれも世界が暗くて重い。そういえば『ゲド戦記』も暗くて合わなくて1巻しか読めなかったな。何かを得るためには何かを失う、代償を伴うという感じがし、作者の訴えるものが重すぎて受け止められなかった。2020/04/14

rinakko

19
素晴らしい読み応え。以前読んだ『世界の誕生日』が大好きだったので手に取った次第、こちらもとてもよかった。大満足な短篇集。幾つかの話は、他の長篇で描かれている世界にも繋がっていく。『ロカノンの世界』や『闇の左手』を読み返したくなった。ことにお気に入りは、「セムリの首飾り」や「四月は巴里」「名前の掟」「冬の王」「九つのいのち」「帝国よりも大きくゆるやかに」…。短くまとまった「相対性」と「オメラスから歩み去る人々」は、全く趣きの違う2篇でありつつどちらもラストに打たれて震えた。2016/09/02

18
今期一番アレなドラマ「MOZU」の予告で「オメラスから歩み去る人々」が使われたので、懐かしくなって再読。たった16ページの凄まじい短編。良心の現れのように描かれた人たちもあくまでもオメラスから「歩み去る」、つまりは逃げ出す人であって、誰かに犠牲を強いて幸せを謳歌する「オメラス」という世界を変えようとする人は存在しないんだよなあ…。オメラスは存在し続けるか、消え去るかの二択であって、けして変えることはできないというところが、オメラスに犠牲を強いられる少年の描写よりも、一番怖いように思った。2014/06/02

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