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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
buchipanda3
128
今の時代が中世と呼ばれるほどの未来の地球を描いたSFミステリ長編。ロボット、さらには宇宙人(と言ってもかつての地球人の移民)まで絡む未来的な世界観の発想に殺人事件の謎が盛り込まれ、見事なエンタメに仕上がっていた。ロボットにも宇宙人にも排他的な地球人。特にロボットへの嫌悪感は相当なものでちょっと驚いた。便利から脅威へということか。そんな中、刑事ベイリが相棒ダニールと侃々諤々とやり合いながらもある変化が。それこそが本作の主題でもあるし、ぶつかり合ってこそコンビ。そして終盤の見せ場も堪らなかった。続編も読む。2020/08/15
bookkeeper
105
★★★★☆ 再読。遥か昔に宇宙に進出したヒト"宇宙人"との紛争に敗れ、人口爆発による閉塞感に悩む未来の地球。宇宙人の駐留地で起きた殺人事件に、地球人の刑事ベイリと人間そっくりのロボットダニールが挑む。有名なロボット三原則に則った傑作ミステリ。 人口稠密なシティ、高速な動く歩道でのチェイス、マズそうなイーストの合成食品…豊かな想像力で描かれる未来世界の描写が素晴らしい!ベイリが推理を開示する場面は、まだ中盤なのに大丈夫か⁉︎とドキドキした(笑)。提示される推理も事件の真相も、その世界ならではで納得です。2019/03/21
MICK KICHI
94
アシモフの名高いロボットSFものの中でも、推理小説要素を持ち込んだエンターテイメント手腕が秀逸。石森章太郎(敢えてこの名で…)のロボット刑事が容易に連想される世代には人間の刑事とロボットのパートナーのアイコンは堪らない。しかし、ロボットというかアンドロイド、レプリカントのイメージが既に構築されているのに驚く。それと同時に未来都市の在り方と人口・食糧問題、宇宙移民といったテーマの扱いが、如何にも啓蒙主義な点がアシモフらしい。2019/05/11
セウテス
89
〔再読〕海外ドラマAlMOST HUMANを見て、本作が懐かしく思い再読。未来、宇宙人と交流がある、ロボットが当たり前に存在する世界にて起きた、宇宙人殺害事件。主人公の刑事ベイリは、この事件の捜査の為に人間と見分けがつかない程の、ヒューマノイド型ロボットとチームを組む事になる。お決まりのロボット嫌いの主人公が、段々と理解を深めていく展開も充分楽しめる。だが宇宙人的考え方と、ロボットに反発する人間の考え方がある、この世界だからこその物語はたいへん面白い。ロボットを巡る倫理観も、人の未来像も考えさせられる。2018/08/22
goro@80.7
75
基本はSFだけどこれはミステリー小説。それも本格と言ってもいいほどの出来栄え。宇宙人を殺した犯人探しに当たる地球人の警官ベイリ、相棒となるのがロボットのダニール。地球ではロボットに仕事を奪われてる人々の怒りが渦巻いている中、二人は真実にたどり着けるのか?鋼鉄都市でなければ生きていけない地球人の危機をも見据えて、ベイリのアクロバティックな推理に驚く。ベイリが活躍する「はだかの太陽」も読まねば。アシモフのロボット三原則が効いてる。2022/07/04