ハヤカワ文庫<br> タイム・パトロール

ハヤカワ文庫
タイム・パトロール

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  • サイズ 文庫判/ページ数 292p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150102289
  • NDC分類 933

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

MICK KICHI

63
一番最初に読んだ翻訳SF、約40年ぶり…。豊田有恒さんの影響で手に取った記憶があります。タイトルがオタスケマンでベタだなぁと思ったら、日本オリジナルでした…。時空管理官、マンス・エヴァラードが活躍する短編集。歴史には弾性があり、自己修復するが、改変ポイントとなるキーイベントが存在するというパラドックス設定が秀逸。イングランドの世界制覇の野望、ペルシア王国の没落、アメリカ新大陸の発見、ローマ帝国の早期滅亡と言った扱われる歴史IFイベントも、マニア向けなチョイスなのがリアリティを感じさせ、普遍的面白さがある。2020/09/12

藤月はな(灯れ松明の火)

47
歴史を扱ったテレビ特番や半村良氏の『戦国自衛隊』などの元ネタになったのかしら。未来人の過去への介入によって起こる未来へのパラドックスやバタフライ効果を防ぐためにタイム・パトロールは生まれた。世界史を知っていると楽しさは倍増。だけどごめんなさい、自分たちのいる現在を壊さないために過去に再介入して人を殺したり、傷つけたりするタイム・パトロール隊員が屑に見えます。特に『王者たるの勇気』には女性へのステレオタイプ的見方、『滅ぼさるべきもの』のドルイドの女性に対してやったことは西欧中心主義によるエゴの匂いが強いです2014/09/02

鐵太郎

18
時間旅行が自由にできる時代のこと。何らかの意図により、あるいは意図せざる原因によって時間流が乱れ、歴史が改編されたとき、それを正すのが彼らタイム・パトロールたち。その一人、マンス・エヴァラードが主人公。彼らの活躍は冒険譚として面白いのだけれど、それより何よりポール・アンダースンの(当時としては)すばらしい該博な知識に感嘆。ただ、元帝国の時代にアメリカ大陸に上陸したモンゴル人と中国人の一団って、本当にいたのだろうか。2019/02/11

syam

6
SFとしてのアイデアは古典としても面白い。中学で世界史は落ちこぼれた私ですが、教養としての歴史を知っていればもっと楽しめるのかも。2011/01/13

sibafu

5
「西暦19352年、ついに時間航行の方法が発見された」。そして始まる人類の時間旅行。なんだか「タイム・パトロール」という名前が『ドラえもん』でも出てくるし、カバーのイラストも「正義の味方」っぽいので小馬鹿にしつつ読み始めたが、中身は凄く真面目で歴史の知識がないと分かりづらい。時代は遥か未来から紀元前へと振り幅が大きいし、世界の様々な土地を舞台としている壮大なタイムトラベルもの。こんな縦にも横にもキャラクターが文字通り縦横無尽に移動できる小説を書こうとする意志が凄い。難しいが面白い。2014/03/02

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