ハヤカワ文庫<br> 異次元を覗く家

ハヤカワ文庫
異次元を覗く家

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  • サイズ 文庫判/ページ数 254p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150100582
  • NDC分類 933

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kouro-hou

26
1972年のハヤカワ旧版。最近ナイトランド叢書で新装版が出ました。解説込みで移植されたものの口絵挿絵は旧版のみ。初版は可愛い?豚さん達の表紙絵ですが、作中ではちっとも可愛くない凶悪豚人間ズが幾度と無く<家>に攻め込んでくる話です。太陽系の終末まで語ってしまう絶大スケールと、宇宙を滅ぼす勢いの豚人間ズが高だか木戸&つっかい棒をなかなか突破できない(作品が書かれた1908年的にはそう間違ってないのかも)アンバランスさも好物である。怪異に接触しない妹の存在が、実は全てが狂気の賜物だった可能性を残す辺りも面白い。2016/04/30

karatte

23
1908年作品。最早古典の部類。解説によると映画『マタンゴ』の原作「闇の声」の著者でもあるとのこと。作風は今で言えばコズミックホラーだろうか。当時は怪奇SFと呼ばれていたそうで、確かにSFと呼ぶには怪奇色が強すぎ、ホラーと呼ぶには中盤の超時空イメージが強烈すぎる。星新一っぽい戯画調の挿絵は恐怖小説的側面からは不釣り合いかもしれないが、自分は全然嫌いじゃない。訳と解説はダンセイニならぬ団精二こと荒俣宏。2019/01/06

サイバーパンツ

20
豚のような怪物と戦う冒険ホラーと、異界で宇宙やら時空やらを巻き込んだ超スケールの恐怖に襲われるコズミックホラーの二つのパートを行き来するストーリーが面白い。また、手記形式なのもその時々の臨場感が伝わってきて良い。ただ、宇宙的恐怖の存在については、そういう現象が起こっているということが描かれるだけで、理由付けや説明はないので、SFはあまり期待せずにSFっぽい雰囲気だけ楽しんで、怪奇小説として読むといい。2016/04/21

ニミッツクラス

9
86年の340円の7刷(初版は72年)を読んだ。訳・解説は団精二こと荒俣宏氏。早川はSFとして刊行したけど内容は怪奇ホラー・・異次元とか魔界とか苦手な分野の冒険譚を想像していたが、何ともならない感じがドイルの神秘ホラーにも似て嬉しい誤算だった。SF的スケールの異次元の描写(正に描写するだけ!)と現実界での異形のモノとの攻防戦。もっとやりようがあるだろうと思わせる焦燥と主人公の年齢からしてよくやってるという現実味が良い。その主人公の手記を入手した二人の男性の戸惑いも判る。カバーには一本取られた。★★★★☆☆2013/11/27

KANEO

7
怪奇SF小説。中盤からの壮大過ぎる超絶怪奇現象に圧倒されますが、個人的には前半と後半のジワジワ忍びよる不気味な怪奇のほうが好みかな。 前半の化け物たちのとの攻防がハラハラして面白かった。 様々な謎を残し、後ろ髪を引かれるような余韻を残し締めくられるラストがまたなんとも不気味。 一体あの土地は、あの廃墟は、あの手記はなんだったんろうか…。2012/03/28

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