Hayakawa pocket mystery books
ローラ・フェイとの最後の会話

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  • サイズ 新書判/ページ数 350p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784150018528
  • NDC分類 933
  • Cコード C0297

内容説明

講演のためにセントルイスを訪れた歴史学者ルーク。しかし、会場には、再会するとは夢にも思わなかった人物が待ち受けていた。その名はローラ・フェイ・ギルロイ。20年前、遠い故郷でルークの家族に起きた悲劇のきっかけとなった女性だ。なぜいま会いに来たのか?ルークは疑念を抱きつつも、彼女とホテルのラウンジで話すことにした。だが、酒のグラス越しに交わされた会話は、ルークの現在を揺り動かし、過去さえも覆していく…。謎めいたローラ・フェイの言葉が導く驚愕の真実とは?巨匠の新たなる代表作。

著者等紹介

クック,トマス・H.[クック,トマスH.][Cook,Thomas H.]
1947年にアラバマ州に生まれる。『緋色の記憶』でアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞を受賞。マルティン・ベック賞受賞作『緋色の迷宮』など、数々の名作を著している世界的作家である

村松潔[ムラマツキヨシ]
1946年生、国際基督教大学卒、英米仏文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

124
2012年このミス海外18位。20年ぶりに再会した女性との会話から静かに明らかになる過去の事実。ここらあたりの心理描写は相変わらずクックはお上手で惹きこまれる。やや中だるみがあるものの上質なミステリー。終わり方も最近のクックの作品にあるように将来への希望が持てる終わり方になっている。2012/10/21

Willie the Wildcat

51
転機となる事件前の荒んだ心と、事前後の閉ざされた心。問われる「人生の希望」。1枚1枚の皮をむき、迫る心底。欺瞞と慢心、そして他責。ローラに導かれ、自身と向き合い、一歩踏み出す。曝け出すことで見出す真実と真の支援者。代償を如何に捉えるかは難しいところ。ローラも租借し続けて現在に至り、今を生きようとしている印象。登場人物1人1人がどこか悲しみを背負う中、ジュリアが”希望”の象徴という終わり方が救い。蛇足ですが、”ハバード婆さんの横領”の意味するところは想像できるが、これってMad Moneyじゃないのかなぁ。2016/10/05

星落秋風五丈原

43
生まれ育った小さな町を憎み故郷を捨てたルークには夢があった。しかし現状は「若いころ書きたいという野心に燃えていた作品に近づいたと言えるようなものはひとつもなかった」ローラ・フェイと出会って以降、語り手であるルークに緊張が走る。彼の言っている事が本当ならば、緊張しなければならないのはローラのはずなのに、彼女は終始悠然と構えている。むむ、もしや信頼できない語り手か?トマス・H・クックの名前シリーズ。共通点は 1.主人公が書き手。但し自分の作品に満足していない。 2.自分の過去に蟠りがある。会話文で物語が進む。2019/05/27

ひめ

36
自分が思っている過去は、もしかしたら間違っているかもしれない。 浮気をしていたと思い込んでいたのに、実はそうではなかった。そんなことってあるんですね。ルークはいったいどんなお金でハーバードに行ったのか、その謎が気になって気になって。最後がいきなり場面がかわって面食らいました。2015/07/29

トラキチ

31
村松潔訳。クック作品は約10年ぶりで2冊目なのでほとんど自分自身の中では作者の作風に関してはイメージ出来ず、それがかえって新鮮な読書体験に繋がったと思われる。 歴史学者をしている主人公のルークの前に講演先のセントルイスで姿を現したのが、昔父親の愛人であったと思われるローラ・フェイ。 20年前の事件によって両親を次々と失いその後故郷を捨てたルーク、彼の人生を根本的に覆させた張本人ローラと過去を振りかえり、真実が露わになってゆくのであるが作者のストーリーテラーぶりが心地よい(→続く) 2014/05/06

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