NHKブックス
十字軍という聖戦―キリスト教世界の解放のための戦い

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  • サイズ B6判/ページ数 252p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140911051
  • NDC分類 230.45
  • Cコード C1322

内容説明

11世紀以降、西欧のみならず、世界の歴史を大きく揺るがした十字軍。数万の大軍を海を超えて、はるか彼方の地に向かわせたものは、何だったのか。十字軍士は何を目指したのか。第一回十字軍の召集、第四回十字軍の転向など、十字軍にまつわるいくつかの通説を解きほぐし、十字軍の歴史を包括的に振り返りつつ、聖戦という十字軍思想の形成に、西欧中世の特質を見出す。

目次

第一回十字軍の召集
教皇の意図
十字軍思想の形成
第一回十字軍の諸侯たち
聖地国家の成立
民衆十字軍
一二世紀の十字軍
第四回十字軍
十字軍の多様な展開
ルイ九世の十字軍
非東方十字軍
十字軍の終焉

著者等紹介

八塚春児[ヤツズカシュンジ]
1951年生まれ。京都大学文学部卒。同大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。現在、京都教育大学教授。専門は西洋中世史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

南北

11
十字軍というと宗教的動機から第1回十字軍がエルサレムに派遣され、やがて第4回十字軍から世俗的目的に代わっていったというのが通説ですが、こうした通説に1つ1つ疑問を投げかけています。必ずしもエルサレムだけを目指したわけではないし、異教徒やキリスト教の異端派にも向けられたことがわかります。さまざな事情によりキリスト教国を攻撃した十字軍が破門されたりするなど興味深い内容が書かれています。「中世」が終わるとともに十字軍の役割もなくなり、少しずつ姿を消していったことがわかります。2019/04/15

ジュンジュン

5
十字軍研究が進展していくなか、定説以外にも多くの反論が提示された。提唱者ウルバヌス二世の真意は?動機は情熱それともカネ?貧しさゆえにそれとも富裕だったから?エルサレム以外に向けられた十字軍があるのはなぜ?そんな相矛盾する意見を共存させる魔法の言葉があるという。「キリスト教世界の解放」~教皇を頂点とするキリスト教世界の統一~。これに脅威を与える者があれば、例え同胞に対してでも十字軍は正当化される。面白い、説得力がある。2020/10/20

駒子

4
短い本だけれど重要なトピックをよく網羅している。2014/10/21

アカ

4
題名通り十字軍の本。教科書的な定説を、一つ一つ丁寧に訂正されてます。そうだったんだ、と納得しきり。 聖地国家の成立から終焉までが詳しく載ってます。後半は、十字軍という観点から中世欧州史を眺める気分になれました。2010/01/28

shiggy

3
読みやすかった。もうちょっと十字軍の実際の戦闘について記述が欲しいところだったけど。2017/02/10

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