内容説明
末期状態の患者に、医学はどのように向き合うべきか。現代医学と伝統的東洋医学を併用し、患者の心理状態をふまえ的確に励ますことで、食欲や苦痛の改善などQOL(生命の質)の飛躍的向上や、ガンの進行遅滞が見られ、たとえ末期でも、相対的な健康創りが可能だという。人間の限りない可能性への信頼に基づいた、サルトジェネシス(健康創成論)という考え方から、死を覚悟したうえでの、充実した生のあり方を示す注目作。
目次
1 「満ちたりた死」をサポートするために(悔しい死;全人的医療―「死にざまの医学」の基礎;トータルペインという考え方―痛みとどう向き合うか;サルトジェネシスとは何か―緩和医療の新しい展開;大往生と従病の条件)
2 身体的補法と心理的補法(身体的補法―補剤の効用;死を感じた患者にいかにアプローチするか―心理的補法;生きざまの転換への挑戦―実存的転換から至高体験へ;サルトジェネシスと死の受容;あなたは大往生できますか)
著者等紹介
永田勝太郎[ナガタカツタロウ]
1948年、千葉県生まれ。慶應義塾大学経済学部中退後、福島県立医科大学卒業。千葉大学、北九州市立小倉病院、東邦大学を経て、現在、浜松医科大学附属病院心療内科科長・保健管理センター講師、WHO(世界保健機関)心身医学・精神薬理学教授、日本実存療法学会理事長。専門は、全人的医療学、心身医学、疼痛学、東洋医学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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