内容説明
美しく正しい日本語は良い子のもの。不良は自己表現という考えを捨て、読者を楽しませることに徹します。むずかしい思想書を若者向け雑誌でわかりやすく紹介する方法、B級グルメ記事のコツ、人の悪口をおもしろく書く手法…売れっ子ライターが、苦節二十年の経験をふまえ、四百~千二百字程度の、切れ味のいい文章の書き方を伝授します。
目次
1 「不良」になるための心がまえ(「不良の文章」ができるまで;投稿上手とプロはここが違う ほか)
2 本の紹介文を書こう(『窓ぎわのトットちゃん』を例に(切り口を考える;地図的感覚と年表的感覚;文章をどう読みやすくするか)
『帝国』を例に(「むずかしい本」を紹介するには;補助線を導入する;読者層と文章の関係;若者向け雑誌の原則) ほか)
3 取材して書く(グルメ記事を書くための鉄則;B級グルメ篇「とんかつ屋」を書く―味覚をどう表現するか ほか)
4 コラム・エッセイを書く(「モノ」コラム―自由作文型への取りくみ方;辛口人物評―課題作文型への取りくみ方)
著者等紹介
永江朗[ナガエアキラ]
1958年、北海道旭川市生まれ。法政大学文学部哲学科卒業。洋書店勤務の後、雑誌編集を経てフリーライターに。「哲学からアダルトビデオまで」を標榜し、幅広い媒体で取材・執筆を行っている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
eirianda
15
正しい文、正論を書く。それはつまらない新聞の読者投稿欄そのもの。まさにまさに。漢字を開く、難しい言葉をくだけ、副詞、接続詞を使うな…などなど、人に読ませる文章のイロハは、プロのライターでなくても役に立ちそう。2017/10/16
KJ
8
今まで読んできた文章術の本とは一線を画する本。ありきたりな何の面白味もない整った文章より、文体を破壊した学校の作文だったら減点だらけの文章の方がプロの文章としては素晴らしい、と。好きですこのノリ。特にブログを書くにあたって大いに参考になった。2015/10/19
アンパッサン
3
ずっと途中まで読んでてふせんを貼ったまま止まってんだけど、ようやく読み終えた。「補助線(じぶんがもっている趣味やし好品などのまなざし)」を引く、という発想。ブログ書いていていちばん筆がすすむのは、これを無意識にしていたからだって膝をうった。さすが。2019/03/27
河村祐介
1
売文業の指南書、原点回帰的に頭の整理的に読了。書いてあることの幾つかはいつの間にかいつもやってる感あって自分でもおどろく。最近人に教える機会ができたので、頭の中整理のためにかなりちょうどいい。2015/11/09
木村すらいむ
1
書いてお金をもらうって、こういうものかと思わされる。読んで試せば上達しそうだが、ちょっと長い印象が。”コラム4 図書館と古本屋”の話に刺激を受けて、図書館の本を探索して読んだりした。これは一つ何か得た感じがする。2015/02/07