出版社内容情報
気候変動や経済的不平等をもたらす資本主義を超えて、「コミュニズム」へと至る。それは、いかにして可能なのか? コモンズ(私的所有を超えた共有物)を中核に据えた、生き生きとした社会を築く方途とは何か? 未来を生きる将来世代に持続可能な形で地球を残すことを、いかなる思想的構えで現在の不自由に優先させるか? マルクスからヘーゲル、経済学から宗教学までの多様な知見を縦横に駆使し、パンデミック後の思想的課題に鋭く迫る。「未来の他者との連帯」というアクロバティックな課題の考察にまで及ぶスリリングな展開。資本主義をめぐる積年の考察がここに結実! 大澤社会学、至高の到達点。
第1章 人新世のコロナ禍
第2章 普遍的連帯の(不)可能性
1 簡単に理解できることなのに……
2 倫理的な洗練の極と野蛮の極
3 イエスの墓の前で
4 動物としての人間の生
5 禁欲の資本主義
6 もうひとつの時間
第3章 惨事便乗型アンチ資本主義
1 ソフィーの選択のように
2 ベーシック・インカムは可能か
3 現代貨幣理論の盲点
4 惨事便乗型アンチ資本主義
5 脱・私的所有
第4章 脱成長のための絶対知
1 人新世の危機に抗するために
2 悪い報せとよい報せ
3 交換価値か、使用価値か
4 科学知の運動
5 絶対知の逆説
第5章 新世紀のコミュニズムへ
1 知と無知
2 新世紀のコミュニズムのために
3 資本主義に内在するコミュニズム
内容説明
気候変動や経済的不平等をもたらす資本主義を超えて、「コミュニズム」へと至る。それは、いかにして可能なのか?コモンズを中核に据えた、生き生きとした社会を築く方途とは何か?マルクスからヘーゲル、経済学から宗教学までの多様な知見を縦横に駆使し、パンデミック後の思想的課題に鋭く迫る。資本主義をめぐる積年の考察が、ここに結実!
目次
第1章 人新世のコロナ禍(人新世;破局の予兆としてのCOVID‐19 ほか)
第2章 普遍的連帯の(不)可能性(簡単に理解できることなのに…;倫理的な洗練の極と野蛮の極 ほか)
第3章 惨事便乗型アンチ資本主義(ソフィーの選択のように;ベーシック・インカムは可能か ほか)
第4章 脱成長のための絶対知(人新世の危機に抗するために;悪い報せとよい報せ ほか)
第5章 新世紀のコミュニズムへ(知と無知;新世紀のコミュニズムのために ほか)
著者等紹介
大澤真幸[オオサワマサチ]
1958年、長野県生まれ。社会学者。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。専攻は理論社会学。思想誌『THINKING「O」』(左右社)主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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