生活人新書<br> 小惑星探査機はやぶさ物語

生活人新書
小惑星探査機はやぶさ物語

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  • サイズ 新書判/ページ数 198p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784140883303
  • NDC分類 538.9
  • Cコード C0244

内容説明

60億キロにおよぶ旅から地球への帰還を果たした「はやぶさ」。危機を乗り越えるための独創的なアイデアが生まれた秘密はどこにあったのか。プロジェクト発足時から尽力し、広報担当として現場を見守りつづけた著者が、7年間の軌跡を振り返りつつ、成功の原動力となった技術的な革新性から、メンバーたちの忍耐と執念、リーダーの卓越した統率力と決断力までを臨場感ゆたかに語る。

目次

第1章 「はやぶさ」出発まで
第2章 「はやぶさ」の性能と技術的目標
第3章 打ち上げからイトカワ到着まで
第4章 イトカワ着陸
第5章 トラブル続きの帰還
第6章 なぜ「はやぶさ」は成功したのか
第7章 「はやぶさ」がくれたもの

著者等紹介

的川泰宣[マトガワヤスノリ]
JAXA(宇宙航空研究開発機構)名誉教授・技術参与。1942年広島県生まれ。65年東京大学工学部航空学科宇宙工学コース卒業、70年同大学院博士課程修了。宇宙航空研究所、宇宙科学研究所を経て、JAXA宇宙科学研究本部教授・対外協力室長を歴任。数々の科学衛星計画で活躍、ハレー彗星探査では中心メンバーとして尽力する。NPO法人「子ども・宇宙・未来の会」会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さいたまのたぬき

73
プロジェクトリーダー兼広報的な役割をしていた的川さんの書いたはやぶさ運行記。いろいろなトラブルの裏事情をそのときのスタッフたちの様子やどのように解決していったのかが非常にわかりやすく書かれている。途中行方不明になりながらも復活し、ぼろぼろになったはやぶさが帰ってくる様子を描く後半部分はなんだかついついウルウルしてしまいながら読んでいた。漫画家の里中さんが描いた絵やファンから届いたという絵もあり、帰還の様子は当時のことが思い起こされてしまう。少し宇宙に興味のある小学生にも読みやすくおすすめです。2016/01/31

月讀命

58
日本の最先端技術を駆使して作られた小惑星探査機『はやぶさ』は、機体の故障や度重なる迷子を克服して小惑星イトカワに着陸し、砂を持ち帰って故郷地球に舞戻ってくるという感動のお話。科学者たちの未知への挑戦の実話を忠実に再現し、懇切丁寧に話して下さった。最後に持ち帰った砂の入ったカプセルだけを砂漠に投下し、自分自身はその役目を終え、成層圏に突入し火だるまとなって燃え尽き、その一生を終えてしまったことに涙さえした。読んでいて最後は『はやぶさ』を生き物のように、また『はやぶさ』を我が子のようにも感じた。2012/08/10

鐵太郎

16
「はやぶさ」の行程については、今さら語るつもりはありません。何度も何度も語られているし、なにしろこの本でそのディテールがわかりやすく書かれているし。人に知られない世界でこんな苦闘があったんだよ、という物語は、読んで見てくれればよい。  ──その最後で語られた的川さんの教育論。これは考えさせられます。 2011/01/15

テイネハイランド

14
前に読んだ中公新書「小惑星探査機はやぶさ」(川口プロジェクトマネージャーの本)だけだと、「はやぶさ」による宇宙探査の概要について理解が不十分でしたので、広報など後方支援を担当した的川さんによる本も読んでみることにしました。(1)イトカワなどの小惑星探査の目的(P.34)(2)ターゲットメーカーが持つ再帰反射性という特徴(P.91)(3)イオンエンジンの普段の仕組みとキセノンガスの直接噴射について(P.42-44,P.127)など、川口本だとわかりにくい箇所などがこの本でよくわかったのは収穫でした。2016/11/28

C-biscuit

12
古本購入。一世を風靡した小惑星探査機のはやぶさに関する本である。今さらであるが、未読だったので読んで見る。帯が岡田武史監督なのも当時に思いをはせることができる。小惑星のイトカワについては、はやぶさのターゲットになってから命名されたものであり、しかも、はやぶさ打ち上げ後3ヶ月後に決定したとのことであった。プロジェクト自体が長いのと、多くの偉業を成し遂げているので、細かいことはわからないものとも感じた。無事帰還しているのを知って読んでいる安心感もあるが、ドラマがあり、まさに奇跡の帰還であったように感じる。2016/11/15

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