生活人新書<br> オバマの言語感覚―人を動かすことば

生活人新書
オバマの言語感覚―人を動かすことば

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  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784140882887
  • NDC分類 809.4
  • Cコード C0236

内容説明

英語のよくわからない日本人をも、強力に惹きつけたオバマ大統領の演説。彼のことばは、時代が求めるリーダーシップの象徴だといえる。聞き手に「この人は信頼できる」と直観的に思わせる、彼の鋭敏な言語感覚はどこから生まれるのか。それは、言語や文化の壁を超えて、学習可能なものなのか。社会言語学の知見をもとに、人を惹きつけ、巻き込み、動かすオバマのことばの核心に迫る。

目次

第1章 時代が求めるリーダーシップとは(聞き手中心か、話し手中心か;事実を語るか、心を語るか;ことばに表れるリーダーの資質)
第2章 敵を味方に変えるものは(危機をやりすごすか、対峙するか;フレームを切り替える;人を動かすディスコース)
第3章 「見た目」か、「中身」か(距離を縮める親しみのフレーム;「大統領らしさ」を映すテレビ画面;スタイルか、内容か)
第4章 日本人はオバマになれるか(「オバマ語」は人をその気にさせる;ソトの世界をウチに巻き込む;コミュニケーションはタテからヨコへ)

著者等紹介

東照二[アズマショウジ]
1956年石川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。テキサス大学言語学博士(Ph.D.in Linguistics)。立命館大学言語教育情報研究科教授。ユタ大学教授。専門は社会言語学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きみどり

1
「自分のことばで、聞き手中心に、誠実に真剣に語る、具体的にわかりやすく語る、物語性がある、ドラマ性を入れる、仲間意識のフレームを作り上げる、共通のビジョンを描く。そしてこれらすべてが、聞き手との「かかわり」を確立し、そこから共感、信頼が生まれてくる」(pp. 195-196)。言葉にまつわる様々な背景——経験、出来事、印象、イメージ、思い、物語——の集合体=フレームの枠組みを通して、私たちは言葉を理解しているという「フレーム理論」は、特に勉強になった。何かを伝える時には、このフレーム設定が大事。2017/03/21

amane

1
第2章で紹介されているオバマがかつて通っていた教会の牧師の過激発言をめぐる騒動をうけてのスピーチ http://ow.ly/zabDs 2014/07/15

壱萬弐仟縁

0
「数字、統計といった無味乾燥な、現実的なものではなく、もっと人間的、精神的、情緒的なものにこそ、事の本質が隠されているという考え」(31ページ)とのこと。これは、理系発想ではなく、文系発想とも換言できるかもしれない。要するに、聴衆の共感を呼ぶ語り口だ。それに比べてわが国の首相は残念である。ただし、ビンラディンを発見し次第殺害したのは冷血だ。オバマ語は人をその気にさせる(166頁~)とは、見習いたいことで、洗脳ではない程度で許容できる。あとはTPPは書いてないが、P4協定が原点だから、誰が言い出した?2012/07/02

根雨一郎

0
かなり旬を過ぎてしまった感がある。支持率が低迷している今読むと、これだけ人々を巻き込んでいく言葉を発していたのに、その言葉を具体的な政策として実現するための能力or人材は備わっていなかったのだろうか……とか妄想してしまう。まぁ、そんな簡単な話ではないわな。2010/01/16

changjong

0
問題から逃げずに立ち向かうとはどういう事か、具体的な事例を通して分かりやすく、オバマと本書は教えてくれる。2010/01/11

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