生活人新書
アリスの論理―不思議の国の英語を読む

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 217p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784140882061
  • NDC分類 837.5
  • Cコード C0298

内容説明

ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』と『鏡の国のアリス』が今でも多くの人の心を捉えて離さないのはどうしてなのでしょうか?その秘密は、アリスの世界を支配する独特の論理にありそうです。論理学者であったキャロルがアリス本に託した論理を、やさしく解き明かしてゆきます。

目次

第1章 キャロルと古典論理
第2章 イモムシの教え―不思議の国 第5章を読む
第3章 チェシャ猫のにんまり笑い―不思議の国 第6章、第8章を読む
第4章 奇妙なお茶会―不思議の国 第7章を読む
第5章 悲しきにせウミガメ―不思議の国 第9章を読む
第6章 ジャバウォッキーの詩―鏡の国 第1章、第6章を読む
第7章 名無しの森で―鏡の国 第3章を読む
第8章 ハンプティとアリスの会話―鏡の国 第6章を読む
第9章 白のキングと使者―鏡の国 第7章、第5章を読む
第10章 青い目をした白のナイト―鏡の国 第8章を読む

著者等紹介

宗宮喜代子[ソウミヤキヨコ]
東京外国語大学外国語学部教授。1948年、岐阜市生まれ。英語学、意味論、日英対照言語学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

魚京童!

12
所詮、言葉遊びだ。大きな言葉遊びだ。人生は暇つぶしだから、言葉にこだわるのだろう。他人とのやりとりは言葉でしかできないのだから。雰囲気ではダメなのだ。原理的に分解して、世界を構築して、意味を固定して、わかりあえない。笑うしかないよね。不思議の国は不思議だ。わかりあえない言葉でわかり合った気になっている。本質的な理解とはなんだろうか。貴方と私はわかり合うことができるのだろうか。2024/04/21

ちくわん

6
ある意味、とてつもなく難解な本。「不思議の国」と「鏡の国」の一部を原文(英語)で紹介、解説するのだが、そもそもルイス・キャロルが描く世界が難解。「古典論理」と本書で説明されているが、「実体・属性・関係」を表現しきれない、ということで、日本語訳も???ジョニー・デップが出ていた映画を思い出す。まぁ、英語の復習にはなった。2019/01/26

1
中学の時に英語教科書でアリスの世界の下りを少しやりましたが、如何せん最初期の単語学習でしたし、不条理な世界観や普遍性の崩壊などの深い所までは踏み込めませんでした。このようにして読み返してみると、論理学としての部分(生物の種類の定義や、言葉と時間の乖離現象など)が深く印象に残り、アリスが「国」で出会う奇妙なキャラクター達も自らの法則(古典論理)に則って暮らしているのに妙に親近感を覚えました。2010/10/18

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/32414
  • ご注意事項