内容説明
カナダが送った革命の使者ノーザンダンサー。サラブレッドの進化と活性化に貢献した歴史的名種牡馬は、思いがけない国や血統から誕生してきた。そして、次なる国とは…。大胆な仮説を、緻密な取材と分析で考証した「JRA馬事文化賞」受賞作に、新たな流れに沿った終章を追録。
目次
第1章 血の宿命―革命の使者セントサイモン
第2章 約束の血―影の立役者ハイペリオン
第3章 血の盲点―近代サラブレッドの祖ネアルコ
第4章 喧しい血―偉大なる後継者ナスルーラ
第5章 辺境の血―サラブレッドの新種ノーザンダンサー
第6章 新しい血―雑草血統の選りすぐりネイティヴダンサー
第7章 稀少の血―日本に息づくトウルビヨン
第8章 血の相性―眠りから醒めたロイヤルチャージャー
終章 「予感」を超えた現実
著者等紹介
吉沢譲治[ヨシザワジョウジ]
1955年、愛媛県生まれ。ノンフィクションライター、血統評論家。早稲田大学政経学部を中退後、ノンフィクション、小説など多彩な分野で活躍していた岩川隆氏に師事。月刊誌、週刊誌の記者を経てフリーとなり、1999年1月、本書でJRA馬事文化賞を受賞。従来の常識をくつがえす独自の血統論で知られる
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
だーぼう
9
ゲイシャ。世界中で活躍している馬の血統を辿っていけば、ほぼすべての馬からこの馬名が出てくるはず。ブログに感想を書きました。2011/04/25
バーニング
2
なんとなく古本屋で読んでみたが面白かった。ネアルコやナスルーラ、ノーザンダンサーなど具体的な馬を基軸に血統とは何かを歴史的に語っていく本。2021/04/30
つんどく
2
マクロな視点で血統の傾向がつかめる。2009/10/01
lakers_mania
2
競馬の血統に興味をもつきっかけになった本。
けふたろ
1
8頭の歴史的な世界的名馬の血統がどのようにその子孫を増やし、また次の血統に取って代わられてきたかを見ることによって、競馬の世界では父系の繁栄と衰亡の歴史が繰り返されていること、とりわけ近親の配合が行き詰まったときに「王朝」の交代が起こっていることを描く。これを読んでも特に馬券を買うことにはあまり役立たない。全く役に立たないわけではないが。それよりも、血統表の5代前やもっと前にいる馬の歴史を知れるのが大きい。競馬の面白さがずっと増すことだろう。2023/03/02