クロスロード・オキナワ―世界から見た沖縄、沖縄から見た世界

鎌倉 英也/宮本 康宏【著】

ＮＨＫ出版（2013/08発売）

• サイズ B6判／ページ数 348p／高さ 20cm
• 商品コード 9784140816004
• NDC分類 312.199
• Cコード C0031

内容説明

ナポレオン、ペリーからジョン・ダワーまで―。沖縄本島からグアム、中国大陸、台湾、オーストラリア、アメリカ、そして与那国島へ―。時空を超える“旅”から見えてきた歴史的・空間的な“十字路”オキナワとは何か。

目次

プロローグ　十字路としての「オキナワ」
第１章　「オキナワ」はどう見られてきたか―歴史のクロスロードを訪ねて
第２章　沖縄では何がおきているのか―普天間・辺野古・高江の「現在」
第３章　アメリカの戦略台頭する中国―軍事安全保障のクロスロード
第４章　「オキナワ」へのまなざし―オーストラリア・グアムの現場から
第５章　新たなクロスロードを求めて―二一世紀の「万国之津梁」への模索
エピローグ　「オキナワ」と「フクシマ」―あとがきにかえて

著者等紹介

鎌倉英也［カマクラヒデヤ］
１９６２年松本市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。１９８７年ＮＨＫ入局。名古屋放送局、番組制作局教養番組部、ＮＨＫエンタープライズ２１チーフ・プロデューサーなどを経て、現在制作局文化福祉番組部専任ディレクター。ＮＨＫスペシャル『チョウ・ムンサンの遺書／シンガポールＢＣ級戦犯裁判』（９１・アジア国際映像祭優秀賞）、ＮＨＫスペシャル『岸信介と安保改定／秘められた改憲構想』（９５・ギャラクシー戦後５０年特別賞）、ＮＨＫスペシャル『ロシア・小さき人々の記録』（００・ポーランドＥＣＯ１００賞）、ＥＴＶ特集『アウシュヴィッツ証言者はなぜ自殺したか／作家プリーモ・レーヴィへの旅』（０３・ギャラクシー賞年間グランプリ）ほか

宮本康宏［ミヤモトヤスヒロ］
１９６６年山口県生まれ。筑波大学大学院環境科学研究科修了。１９９３年ＮＨＫ入局。山口放送局、番組制作局教養番組部、ＮＨＫエデュケーショナルチーフ・プロデューサー、放送総局ジャパン・プロジェクトなどを経て、現在ＮＨＫ広島放送局専任ディレクター。ＮＨＫスペシャル『アメリカとイラク／蜜月と敵対の２０年』（０３）、ＥＴＶ特集『キム・デジュン大統領時代を語る』（０５）、ＨＶ特集『１９４５年８月１５日　あの日世界は何をめざしていたのか』（０５）、ＮＨＫスペシャル『日中戦争／戦争はなぜ拡大したのか』（０６・文化庁芸術作品賞大賞・放送文化基金賞・放送人の会グランプリ）などを制作（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

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[壱萬弐仟縁]

膨大な犠牲と戦費拡大を強いられたアメリカ（１２頁）。 軍縮しないと財政赤字になったのだった。 人殺しの道具を作るのは赤字になっていくのなら、 最初からやらない方がいいのだが。 ナポレオンは沖縄の人は、武器を持たない、 と驚いている（『航海記』１８１８年による、２２頁～）。 冷徹な軍事安全保障のクロスロードとしてのみ沖縄を見るのではなく、 沖縄の主体を見つめなおし、沖縄の人々との連帯を模索する動きもある（８７頁）。 オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会。 　

2014/04/04

[kumonosuke]

日本の領土でありながら、かなり不当な扱いを受けている。米軍基地の数、面積、住宅地との距離も限度を通り越しているのではないか。ゲンパツの問題と同じく、もっとも弱い所に何もかも放り投げてしまうという考え方は見直すべきだ。これは沖縄の問題ではなく、日本の問題だと思う。

2014/03/25

[tecchan]

「非武の島」とされ武器を持たないで平和を保って来た琉球王国は今基地の島と化した。過去から現在まで、沖縄がアジアから世界からどのように見られ位置づけられ、逆に沖縄から見た世界とはどうなのかを解説する。それはまさに近代日本とは何かにも通じる。それにしても、明治日本、日清戦争前、清に対して、琉球を二分、宮古島以南を清国に我国が割譲しようとしていたことははじめて知った。沖縄はまさに日本に翻弄されていた。

2018/03/28

[Hiroki Nishizumi]

歴史を追って、琉球処分、沖縄戦、冷戦の場、復帰後というそれぞれの沖縄の十字路を描く。ジョセフ・ナイの本音、ダーウィンの米軍基地、グアムの現状など参考になるところもあった。ただ全体的には教科書っぽい記述で退屈な文章も多かったな…

2014/09/25