2050年の世界地図―迫りくるニュー・ノースの時代

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  • サイズ B6判/ページ数 348p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784140815359
  • NDC分類 302.389
  • Cコード C0098

内容説明

北極海の海底に眠る化石燃料の支配権をめぐって、世紀の「争奪戦」が始まった。今、厳寒の地で何が起こっているのか。極北の出来事が世界にどう影響を及ぼすのか。UCLA教授が科学データをもとに、2050年の世界を描きだす。未来は、ニュー・ノースなしには語れない。

目次

フォートマクマレーへ
しのびよる異変
第1部 プッシュ―高まる圧力(過密都市;鉄、石油、風;干上がるカリフォルニア、水没する上海)
第2部 プル―引き寄せる力(北の生態系が変わる;北極の地下資源は誰のもの?;環北極圏の人口とグローバル移民;先住民の問題)
第3部 さまざまな結末(不確実な要素;ニュー・ノース)

著者等紹介

スミス,ローレンス・C.[スミス,ローレンスC.][Smith,Laurence C.]
1967年シカゴ生まれ。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)地理学教授。寒冷圏における水文循環・炭素循環からリモートセンシング(遠隔観測)まで広範なテーマに関心をもち、北半球北部の河川の水文学、氷河・氷床、永久凍土の融解が土壌炭素や湖に及ぼす影響、最先端の探査・観測システムなどを研究している。2006年には北極圏の永久凍土が解けている状況とその影響について米議会で報告し、シベリアの湖の消失に関する研究は2007年の国連「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」第4次評価報告書で大きく取り上げられた

小林由香利[コバヤシユカリ]
翻訳家。東京外国語大学英米語学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Bashlier

19
3/5 2012年に書かれた未来経済予測本。当時は原油の枯渇が取り沙汰されており、$120/バレルを越えるレベルにあった。当時らしく、本作も資源枯渇を煽る内容。意見が一辺倒だ。執筆中にもイランでの大型新油田の発見、イクシスを始めとするLNG大型プロジェクト、シェールガス革命などエネルギー増産の計画はあったし、中国の景気減速、自動車の燃費改善など原油需要を低迷させる予想もあった。しかし本書はそういう自身の主張に反するデータを省いている。今や原油は$50割れだ。質の低い調査はかくいうものだ。2016/10/19

g.t

7
今から30年後の社会がどのようになっているかを様々な角度から検証する趣旨の本書。シミュレーションは現在ある技術や社会環境が継続する前提で、ウルトラCのような施策の登場は想定をしていない。そのような前提下では、本書前半の地球の大部分で訪れるシナリオは十分に悲観的である。温暖化や人口爆発により我々の社会は大きく変わる事は不可避であろう。日本ではこれに加え人口構造の変化がある。未来の状況は若者世代が見据えていくしかない。後半はニューノースの重要性拡大を唱える。確かにそうかもしれないが恩恵は限定的だろう。2022/09/13

壱萬弐仟縁

5
2008年の洞爺湖サミットで当時福田首相が、2050年迄に世界全体で温室効果ガス半減の目標。原発からの放射性廃棄物処理が大変だが、TPPで自由貿易なら無理な話。ホッキョクグマの生存が危ぶまれる極の氷の溶解。南極も含めて地軸や自転への影響はないのか。過密都市が創造都市たり得るか。田舎者の評者は、都市が増えるだけで資源枯渇や環境悪化を想像するが、温室効果でどこまで耐えられるか。原子力の節は福島は出てこない(2010年発刊の為)。都市の水没も脅威(117ページ~)。水ストレスの深刻化も。北極までも開発の餌食か。2012/12/03

メルセ・ひすい

4
15-158 北極海の海底に眠る化石燃料の支配権をめぐって、世紀の「争奪戦」が始まった。極北の出来事が世界にどう影響を及ぼすのか。UCLA教授が科学データをもとに2050年の世界を描きだす。ニュー・ノース(アイスランド、グリーンランド、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、ロシア、カナダ、アメリカが現在所有する、北緯45度以北の地域)なしの未来はない。★資源だのみ資源の先取りは資源が枯渇すれば終焉する。資源は地球が膨大な時間を使って、貯蓄してきた貴重な資源。現人類がルンルンゲットしていいの?2012/05/30

turtle

3
NORCsに中国が入ってなくて良かったなー、と思います。 シベリアの一部がロシアから中国に割譲されてしまうという恐ろしいシナリオもありますが。2012/10/22

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