出版社内容情報
日本の産業界はコンピューター利用の最先端の現場である。新日鉄の完全自動システムは、4半世紀にわたり築き上げた巨大ソフトウェアの体系である。世界一の製鉄システムを完成させた男たちの苦闘を描く。
内容説明
かつてはコンピューターの付属物にすぎなかったソフトウェア。いまやコンピューターもソフトウェアがなければ“ただの箱”といわれる。ソフトウェアとは人間の頭の中にある夢や欲望を紙に書いたことにはじまる。なぜ“ただの紙”が巨万の富を生むのか。一般家庭に浸透しているパソコンから果ては地球的広がりを持つインターネットまでを視野に入れ、コンピューター・ソフトウェア産業が莫大な利益をあげ得る構造とそれらを築き上げた創造者たちの思想と方法に迫り、何が21世紀のビジネスとなるかを予見する迫真のヒューマン・ドキュメント。
目次
第1章 世界最初のリアルタイム・システム
第2章 東京オリンピックを成功させた驚異の速報システム
第3章 巨大ソフト開発の不可解な現象
第4章 巨大製鉄所のコンピューター化への道
第5章 オンライン厚板工場を建設した技術者たち
第6章 鉄鉱石の山が薄板に変わるまで
第7章 厚板加工を極める灼熱の名人芸