出版社内容情報
世界のビジネスに変革をもたらした「表計算ソフト」やＮＥＣパソコンを大躍進させた日本語ワープロ「一太郎」など、ユーザーの使用目的に合わせた実用的アプリケーション・ソフトを悪戦苦闘の末に開発した挑戦者に迫る。
内容説明
パソコンに市民権を与え、その命運を握るソフトがあった―。コンピューター・ソフトウェア産業に賭ける創造者たちの物語。一般家庭に浸透しているパソコンから果ては地球的広がりを持つインターネットまでを視野に入れコンピューター・ソフトウェア産業が莫大な利益をあげ得る構造とそれらを築き上げた創造者たちの思想と方法に迫り何が２１世紀のビジネスとなるかを予見する迫真のヒューマン・ドキュメント。
目次
第１章 晴れたり曇ったりの表計算ソフト開発
第２章 渡り鳥暮らしで才能を発揮した実用ソフトの天才
第３章 市場を制覇した「第三の」表計算ソフト
第４章 日本語ワープロソフトの最大手企業は、「婦」唱「夫」随で生まれた
第５章 渾身と熱涙のワープロソフト開発
第６章 パチンコホールに生きる表計算の思想
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山口透析鉄
17
パチンコ、亡父は手動式の頃はしていたようですが、私は全くした経験がなく、コンピューターゲーム化しているのは知ってはいても、やはりこの辺の話も興味深かったですね。 ソフトウェアの興亡もやはり栄枯盛衰は激しく、当時からWindows PCはあまり好きではなく、Web環境では最近は専らiPad mini5を使用しています。一応Windows10を搭載したノート PCとじゃもありますが、もう何年も電源を入れていないくらいで、一太郎も結局、使いませんでしたね。2005/05/04
茶利
1
表計算ソフト123、ワープロ一太郎、日本語変換ATOKなどのソフトにより、パソコンのハードの売れ行きが左右されるようになったところはなるほどと言った感じです。ハードも進化していますが、今ではタブレットやスマホに移行してきたみたいです。パソコンがメインの自分は、取り残されてしまうのかも。2017/12/02
Kimi
1
ソフトとハードの関係性について。ずっとソフト(使い方)は二の次で、ハードを考えていたのが、ソフト(使い方)次第でハードの売上が変わる。つまり、ソフトとハードの従属関係が変わった。それが、この本に書いてある表計算ソフトやワープロソフトだった。2017/12/01
コホーー
1
ＰＣの販売力がハードからソフトへと移り変わってきた時代のソフト開発(ビジカルク、ロータス1-2-3、一太郎等)秘話が製作者のインタビューを中心に展開されています。リアルでとても興味深い内容です。アップルⅡのところで触れていましたが、オープンアーキテクチャ(技術仕様の公開)としたことで、各メーカーが自由にソフト開発できる環境となり、結果質のよいソフトがたくさん産まれた。このような考えは、ソフトウェア業界以外でも通用するもので、不特定多数のアイデアを重用することは基本ですね。2011/03/20
