赤いツァーリ―スターリン、封印された生涯〈下〉

赤いツァーリ―スターリン、封印された生涯〈下〉

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  • サイズ B6判/ページ数 487p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784140802564
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C1022

内容説明

新資料が明かす歴史の謎。皇帝と化したスターリン。恐怖におびえる後継者たちは、その死を前にひとつの計画を実行した。粛清の嵐、スターリン暗殺説。その真相に迫る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

飯田健雄

46
スターリンがあと5年生きていたら、完全に殺されていた側近は、モロトフ、ミコヤン、ベリア、マレンコフ、そして、すべての秘密警察の上層部、一体、スターリニズムとは何か、全体主義とは何か考えさせられる本、スタリーンに比べたらヒトラーの方がずっと優しい人間に見えてくる、たとえアウシュビッツという地獄を作り上げた男であってもだ。彼は晩年、別荘の壁に子供の本の絵を切り取って貼り付けていたという。虚無と孤独は並列できるのか、それとも磁石のようにお互い引きあうのか。「スターリンの夜」という題名の映画が製作されないかな。2019/01/29

印度 洋一郎

3
下巻は、大粛清の時代からその死まで。粛清の年であった、1936年の恐怖に満ちたソ連の様子が圧巻。粛清した者がその後粛清されていく、粛清の連鎖が延々と繰り返されるが、それには「異分子を排除し、思想的に鍛えられた強靭な社会を作る」という革命の目的から全くブレていない信念があった。スターリンはいつでも一貫していたのだ。独ソ開戦前後の謎めいた行動については、「イギリスと戦っているドイツを背後から攻撃するはずが先手を打たれた」という解釈がなされている。親族に対する容赦無い姿勢も、又革命家らしいのだろう。2014/11/25

yurari

2
スターリン政権下は、次々と人が死に密告も当たり前という恐ろしい時代だった。本書の登場人物は主に政治の中枢にいる人達だが、市民達の生活が気になった。スターリンを見た人達の描写→「どの顔もうっとりして、やさしく、生き生きと輝いている…彼を見ること、ただ見ることがーわれわれ全員にとっての幸福だった」まさに神・スターリン。一方で、党中央委員会の特権幹部職員アフトルハーノフは「スターリン同志は偉大な俳優だった」と言う。演じる者と、彼の演技に陶酔する国民。神以外の演者はほぼ必ず消される運命にある。恐ろしい劇だ…。2022/03/09

1
精神異常なのかな?取り巻き達も変な小芝居一生懸命してるし。しかも、目標の為に銃殺を受け入れた人までいる。何故なんだろ まるで集団催眠にかかってるような人も居るし。恐怖から逃れる為に言うことを聞くのは理解出来るが…ここまでの偽善者、大嘘つきによくついていけるなと思った。2017/10/05

デューク

0
「彼が知っているのは目的と勝利だけだ」。下巻は権力掌握から、1937年の大粛清、第二次世界大戦、そして冷戦時代と謎に包まれた彼の死まで。何百万もの自国民を粛清しながら、貧しい農業国を一流の工業国に押し上げ、世界最強のドイツ軍を打ち破った。彼の残した業績だけを見れば、恐怖こそが最上の支配方法なのではとも思えてくる。2013/09/15

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