出版社内容情報
啓蒙思想家のカリタ教授は軍事主義の祖国ミリタリアを追われ「理想の国家」を探す旅に出る。われわれの暮らすべきユートピアはどこに？現代社会を抉るユーモアと諷刺を散りばめた寓話。
内容説明
「頼りにしていますよ、博士、どうか能うかぎりの最善の世界を見つけてください。わが国は重大なモラルの問題を抱えています。あなただけがわれらの希望なんです」軍事独裁政権が支配する国、ミリタリア。この国で１８世紀の啓蒙思想を研究するニコラス・カリタ教授はある日突然、就寝中に逮捕、投獄されてします。獄中で政府への協力を要請されるが、軍隊に潜入していたゲリラ組織ヴィジブル・ハンドの手で脱獄に成功。カリタ教授はハンドの要請で「理想の国家」を探すために旅に出る…。現代社会をえぐるユーモアと風刺をちりばめた寓話。
感想・レビュー
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Tink
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ある大学の教授が世界のいろいろな主義の国で就活をしたらどうなるかという視点で読めて興味深かった。教授になれずに、精神科の医者やホームレスやウェイターで凌いでいく国もあった。どの国も狂信的な思想にとり憑かれていたが、そんななかで生きていくには、自分自身で考えるだけでなく、みずから行動することがだいじだとわかった。2013/07/20
