内容説明
高齢者を支える地球や家族の取り組みに加えて社会の制度が整備され、かつてないほどに高齢者の生活は豊かに、多様になってきた。その反面、高齢者の「暮らし」は、見えにくくなっている。介護するだけではなく、ともに生きていくかたちを、一緒にさぐっていくことが、最も大切なのだ。「介護される人」ではなく、かけがえのない「私」が主人公となって自立した生活をすることが求められている。生活を支えるシニア・グッズの開発や相談に携わってきた著者による、高齢者問題への実践的提案。
目次
1 高齢社会を豊かなものにするために(高齢者のいる風景;高齢者の存在の変化 ほか)
2 介護から暮らしへ―特別養護老人ホームとの関わりのなかから(ユニットケア;オンブズマン ほか)
3 父母の世界、そして私の世界(この仕事を始めるきっかけ;母の死と私のショップ ほか)
4 道具から見えてきた高齢者の生活世界(宮本さんと立ち作業椅子;佐川さんと音声携帯電話 ほか)
5 道具を開発する人たち、そのきっかけと開発の思い(使いたいと思える紙オムツを作りたい;イージーオーダーの布オムツ ほか)
著者等紹介
浜田きよ子[ハマダキヨコ]
母の介護をきっかけに、高齢者の暮らしを広げる道具について学ぶ。1988年、京都西陣で高齢者の生活用品店を開く。1995年、高齢生活研究所を設立。高齢者の暮らしやそれぞれの地域に合った福祉についてのコンサルティング、用具の開発についてのアドバイス等を行っている。現在、高齢生活研究所、所長
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