NHKブックス
国境の誕生―大宰府から見た日本の原形

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  • サイズ B6判/ページ数 281p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140019221
  • NDC分類 210.3
  • Cコード C1321

内容説明

激動の七世紀。朝鮮半島の抗争に巻き込まれたヤマト朝廷は、六六三年、白村江で歴史的惨敗を喫する。唐と統一新羅による東アジアの新世界秩序への対応を迫られる中からヤマトは、自らの領域を明確に意識し、一つの民族としての連帯感を生み出していった。「国境」を、国家や民族の原形を考えるメルクマールとして設定し、北部九州沖の水域に形成された国境と、国境管理の役割を担った大宰府に注目することから、日本の国家意識と日本人のアイデンティティの起源を問い直す。

目次

序章 なぜ「国境」なのか―国境の昨日・今日
第1章 文明のクロスロード―古代の博多と大宰府
第2章 動揺の七世紀と大宰府の成立
第3章 意外に閉鎖的だった奈良時代
第4章 大宰府の「国境機能」とは
第5章 国境をなぜ管理できなくなったのか
第6章 国境のそれから―平安後期から江戸時代まで
終章 国境から考える「日本」と「日本人」

著者等紹介

バートン,ブルース[バートン,ブルース][Batten,Bruce]
1958年、米国テキサス州生まれ。オレゴン大学卒業。スタンフォード大学大学院にて博士号取得(日本前近代史)。現在、桜美林大学国際教育センター長・教授。専門は日本古代史
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感想・レビュー

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うえ

8
「東海道・東山道が防人の任務先からもっとも遠い地域の一つだった…そうした場所で農民を徴兵し、北部九州まで連れてきてしまえば、かれらにとって頼りとなるのは、いっしょに連れられてきた仲間か、大宰府など国の役所で働く人間だけになる」こうした話は世界史全般にあり、「古代ローマは、自らの「国境」の近くに城壁をつくって内地と外地との交流を制限・管理しようとしたが…国境機能を担当したのは「レギオン」と呼ばれた軍団であったが、レギオンの兵員は原則としてイタリア人で構成され、決して国境付近で徴兵された人たちではなかった」2021/10/08

rbyawa

1
e227、この本の中で間違いがないだろうことは「大宰府は国境管理を担っていただろうこと」と新羅との関係(確かに中央が断ってるのに毎年増員人数を向かわせるの変だわww)、あと、諸国、特に東国から防人が集められてこの地に送られていたことくらいかなぁ。大宰府の建築記録がない、というのは日本の古代史では大型建設だと実はありがちなんですよね、…確かに大概不思議なんですが。「日本」てのはまあ準地名みたいなものなんでそんなに拘らなくても、とつい思ってしまうんですが、アメリカ人の方だとやっぱりその辺気になるものなのかな。2014/08/15

たぬき

0
線なのか2010/04/29

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