内容説明
中国人の行動は、日本人からみると理解しがたいことが多い。見知らぬ客を無視するウエイトレス。宴席で勧められる酒の多さ。コネ優先の取引。日本人経営者を悩ませる自分本位の従業員。親しくなると融合する自他の境界。歴史認識への強いこだわり。日常生活や職場、政治における中国人の行動とその心理メカニズムを、土着の「面子」「関係」「人情」から解き明かす。長年の現地調査にもとづく包括的な中国人論の誕生。
目次
第１章 中国人の行動を理解する
第２章 面子―中国的尊大さの源泉
第３章 関係―強力な人間接着剤
第４章 人情―面子と関係のバランサー
第５章 関係主義社会としての中国―過去、現在、そして未来
著者等紹介
園田茂人［ソノダシゲト］
１９６１年秋田県生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程中退。１９８７年から半年間、中国政府の国費留学生として南開大学社会学系大学院に留学。東京大学文学部助手、中央大学文学部専任講師、同助教授を経て、１９９７年から同教授。専門は比較社会学、現代中国研究。主な著書に、『中国人の交渉スタイル』（訳、大修館書店）、『変貌する中国の家族』（監訳、岩波書店）、『アジアからの視線』（共編、東京大学出版会）、『エイジアン・パワー（上・下）』（訳、大修館書店）、『中国投資はなぜ失敗するのか』（共著、亜紀書房）、『証言・日中合弁』（編、大修館書店）、『日中交流の四半世紀』（共編、東洋経済新報社）、『日本企業アジアへ』（有斐閣）などがある
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感想・レビュー
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carl
3
石平氏の「中国人の正体」に続けて読んだけど、良い順序だった。 両書とも「中国人」論（？）なので当然なんだろうけど「やっぱりなぁ」って 感想です。中国人と接する時に改めて納得しそうです。2016/08/14
うちこ
3
この本は、3つのキーワードをベースに、中国人のものの考え方を説明してくれています。 「面子（ミエンツ）」「関係（グアンシ）」「人情（レンチン）」 読みすすめながら、「なるほどなぁ」と思うことが多々あった。あと、インドと似てたりまったく逆だったりするいろいろなことが面白かった。他国の人との交流というのは、やっぱりがっつり身近で一定時間をともに過ごさないとわからない。 2010/12/29
naoshi
2
中国人の「公共」に対する考え方についての考察が面白かった。たしかに、そこが大きく違うことで、日本人からは理解できない野蛮に見える行動につながっている気がする。 2011/03/24
